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(2012/10/08)

世界で一気にブレイク、ワン・ダイレクション人気急上昇の秘密


英国出身の5人組ボーイズグループ、ワン・ダイレクション


11月14日に発売される2ndアルバム『テイク・ミー・ホーム』

 英国出身の5人組ユニット、ワン・ダイレクションが、世界を舞台に急速に人気を伸ばしている。あまりの人気ぶりに、なかなか来日が実現できないなか、高まる想いを共有できる方法としてSNSを設け、さらにその熱い気持ちを放出させる場として「ファンイベント」を実施。本人不在にもかかわらず、地方公演まで実現するほどの盛り上がりを見せているのだ。

 ワン・ダイレクション(通称:1D)は英国出身の5人組ボーイズグループで、世界中のティーンを中心に爆発的な人気を獲得。日本でもデビューアルバム『アップ・オール・ナイト』が累積5.2万枚を売り上げ、全国でファンイベントが開催されるなど、急速に人気を伸ばしている。来日が実現できないなか、どんな方法でヒットに繋げているのだろうか。

 プロジェクトの窓口にもなっている、ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル マーケティング1部 マーケティング課(おもにフロントライン担当)のプロデューサー、吉川信氏によると、「洋楽のボーイズグループはここ10年ほど日本では厳しい状況が続いていました。英国デビューの時点では、日本でのプランは具体的ではなく、様々な要因はありますが、本格的に日本での企画がスタートしたのは、実は今年の春でした」という。

 そもそも本国から半年も経たずにデビューアルバムが1位となったアメリカでは、何がヒットの要因になったのか。現代では主力マーケティングツールである、SNS関連を担当する同マーケティング1部 マーケティング課 チーフの飯島麻子氏は語る。

 「アメリカでのSNS戦略も巧みなのでしょうが、まずは本国の世界戦略プランも大きいはず。実際、日本発売を決めたとき、まず本国から来たのが“ソーシャル戦略は?”というお題でした。ソーシャルツールの優れた点は、圧倒的なスピード感。ファンベース拡大のスピードも速いし、今、起きていることがあっという間に世界で共有される。同時に市場の中でアーティスト自身がどの段階のステージにいるのかも正確に把握できます。これは口コミを数量化できるがゆえ、だと思います」


■早期にイベントを実施 熱量を上げる場をつくる
 一方、宣伝部では、1Dをどう捉えているのか。同宣伝部 次長の有田俊介氏に聞いた。「最近の若いユーザーは、音楽を国籍では判断しません。魅力的なアーティストなら、十分に売っていける。そこに1Dという“次世代”タイプのアーティストが、海外での実績も伴って登場した。実は彼らの日本デビューが決まる以前から“今年はボーイズグループが来ます”といった非常にアバウトな、刷り込み的な宣伝も行っていました(笑)。それがもしかすると効を奏して、朝のワイドショーなどでの告知枠を獲得できたのかもしれません。熱狂的なファン向けのイベントなども効果を発揮しています」

 2ndアルバムの11月発売が決まっているが、初来日は未定。コアなファンのモチベーションをいかに維持するかという課題はやはり、ファンイベントにかかってくるだろう。「プロモーション以前に、どうしたらファンが喜んでくれるかを考えます。とにかく早期のタイミングでイベントを立ち上げたのがポイント。ファンがリアルに交流することで、熱量を上げる場をデジタルと同時につくる。ファン育成が目的でPRイベントではないんです」(飯島氏)

 本人たちがデジタルネイティブ世代だけに、メンバーが気軽に彼女との写真をFacebookにアップするような距離感も、ファンにとっては嬉しいのだという。だが日本の公式Twitterなどは、事前に内容をまとめてチェックされることもあるという。

 「2ndアルバムは世界30ヶ国以上でほぼ同時発売。今後も大きなキャンペーンや様々な企画が用意されていますが、ティーンを中心とした世界中のファンたちに同時に知ってもらえるよう、情報コントロールにも気を配っています」(吉川氏)

 時代の変化に合わせるのではなく、自然発生的なデジタル世代のアーティスト。日本市場を席巻する日も近い。


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