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(2012/09/10)

日曜9時のテレビ激戦区『ビューティフルレイン』〜ドラマ満足度1位


『ビューティフルレイン』CX系 日曜21:00〜

 日曜9時といえば、昔も今も変わらず、もっとも家族でテレビを見ることの多い時間帯だという。そんな激戦区で健闘を見せているのが、豊川悦司と芦田愛菜のW主演で話題のホームドラマ『ビューティフルレイン』である。「7月期ドラマ満足度調査」でも、プライムタイムの中で1位を獲得。特に中高年からの高い支持を集めている。

 若年性アルツハイマー病という深刻なテーマを扱いながらも、常に明るい雰囲気を大事にし、見終わったときに「明日からも頑張ろう」という強さや勇気を持ってもらいたいと、共同テレビジョン第1制作部の貸川聡子プロデューサーは語る。

「誰もが他人事ではすまされない難しい問題も、親子の明るいふれあいの中で描くことで、家族揃って見てもらえる形に仕上げているつもりです。難しい問題だけれど、家族みんなで話し合ってもらえるきっかけになったら嬉しいですね。こういったドラマで主役を演じられるのは、芦田愛菜ちゃんしかいないと、最初から決めていました。お父さんを演じる豊川悦司さんは、すごく難しい役を受けてくださったと思ってます。なかなか連続ドラマに登板されない方なので、作品に新鮮味を盛り込むことができましたし、難病が引き起こす症状を、明るく前向きに捉えながら、娘とともに、懸命に乗り越えようとする姿は、多くの人に訴えかけるものがあると思います」

 脚本は映画『フラガール』で知られる実力派・羽原大介氏。平凡に生きてきた人々が、かつてない困難に突き当たったときに、どうやって乗り越えていくのかを、変に気取った台詞などを使うこともなく、心に響く物語を紡ぎ出している。

「舞台をどんな所にするかという問題でも、いろいろと議論があったのですが、やっぱり誰もが額に汗して働いている現場こそが、いまは魅力的なのではと、町工場を中心に据えました。不況と言われている時代でも、努力ひとつで真面目にやっていけば、一日一日は無事に暮らしていけるし、そういうつましさが一番幸せなことなんじゃないかという価値観をベースに置きました」

 満足度調査で判明したのが、主演の2人を囲む町工場の人々たちに好感が集まっていることだった。特に男性陣は、蟹江敬三、でんでん、浜田晃とこわもての面々が集まった。

「見るからに良い人というのではなく、誰もが欠点だらけの人達ではあるんです。豊川さん演じる父親にしても、時にはいらだちがつのって、娘を怒鳴りつけてしまったりもする。それでも、家族や仲間を大切にしたいという強い思いを持っていることで、いざというときは団結できる。そんなところがリアルな感動として伝わるように頑張っています」

 愛菜ちゃん自身が歌う主題歌『雨に願いを』は、松任谷由実書き下ろしの、どこか懐かしい楽曲となった。

「これまでの元気で踊れる曲ではなく、大きなテーマを持った作品にしたかったんです。『芦田愛菜版・守ってあげたい』というべき名曲になったと思います」

 冒頭で日曜9時の激戦区と紹介したが、それだけに視聴率を獲得することは、他の枠以上に困難を強いられることになる。過去に番組内キーワードを、放送終了直後にアクセスすることで、プレゼントが当たるといった取り組みをした番組もあったが、貸川プロデューサーは、こうした方法論に疑問を投げかける。

「キーワード等を意識しながらドラマを見るという行為は、日曜9時のファミリータイムには適していないかもしれません。食事や団らんのなかで見る時間であるだけに、競合する番組との戦いは熾烈ですね。ドラマ同士がぶつかる枠ではありますが、それ以上にバラエティとの争いで激戦を繰り広げています(笑)。ドラマの場合、録画しておいて後で見る層がバラエティより多く、番組的に手応えがあっても、残念ながら視聴率に反映しないことも。だからといって、小手先の手段にとらわれるのではなく、より良いものを作り視聴習慣を高めていくことこそが、最強の対策だと信じています」

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