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(2012/07/13)

連続ドラマで“ブランド化”〜『海猿』に見るシリーズヒットの作り方


『海猿』シリーズ放映・公開年表


『BRAVE HEARTS 海猿』公開日:7 月13 日 全国東宝系ロードショー
配給:東宝 c2012 F/R/P/T/S/A/FNS

 10 年にシリーズ3 作目にして自己最高の興行収入を記録した『海猿』シリーズの最新作『BRAVE HEARTS 海猿』が7 月13 日に全国公開された。公開されるたびに観客動員・興行収入を伸ばしている『海猿』だが、いかにしてヒットシリーズとなりえたのか。同作に当初から関わっており、最新作『BRAVE HEARTS海猿』では、エグゼクティブプロデューサーを務めた臼井裕詞氏(フジテレビジョン編成制作局ドラマ制作センター)は「あくまでも歴史的に過去を振り返って検証するならば」と前置きしつつ、連続ドラマでコア層をしっかり獲得できたことがその後のブレイクを生んだと語る。

「当時の基準では、15%が最低ライン。平均視聴率13.2%はそういう意味では喜ばしい結果ではありませんでした。敗因としては、あまりにも“男の友情”に振り切りすぎた点が考えられます。ただし、それは11 話を使って、濃く深く“海猿”の世界観を描いた結果でもあり、ここでしっかりファンの方に世界観を理解してもらったからこそ、次の映画で、新たに恋愛要素を盛り込んでも、作品の世界観を壊さず、さらに深いものができたのだと思います」

 また、臼井氏は「前作までで培ったものを捨てて、極端に言えば、主人公を変更してでも、新要素や新展開を作る」ことにこだわってきた点もヒット要因に挙げる。


■新要素をふんだんに盛り込み主題歌にはシェネルを起用
 今回は、これまでスケールが大きすぎて描けないとして見送られてきた原作コミックの最終テーマ「飛行機事故(海洋着水)」に決めた。また、海洋着水という事態では、海上保安庁の中でもエリートが集まる“最後の砦”、特殊救難隊(特救隊)が出動する。これは訓練生時代から物語が始まり、主人公(仙崎大輔)とともに自身も成長してきた伊藤英明にとっても、演じてみたい役柄であった。このほか、劇伴もこれまでの楽曲はほぼ使用せず、“海猿のテーマ”的な楽曲さえもシーンを絞り、2ヶ所、それも1 フレーズ使用したのみだ。

「さらに、前作までは海上保安庁内だけで物語が完結していましたが、今回は飛行機事故ということもあり、国土交通省など外部組織も登場します。飛行機事故をテーマに据えた時点で、次々と新たな要素が生まれ、点が線となり繋がっていきました」

 こうした新たな試みには、主題歌にシェネルを起用した点も挙げられるだろう。臼井氏は彼女の歌声を「“和”の沁みる感じを、うまく“洋”にして、洗練された雰囲気を出すことができる」と説明する。ただし、これまでは英語での歌唱だったが、今回は日本語詞を歌っている。

「彼女にとってもチャレンジだったとは思いますが、大きく広がった作品の世界観全体を優しく包み込むような壮大な楽曲になりました。見事に新境地を見せてくれましたね」

 シェネルという大きな味方を得て、同作が今夏、どこまで興行収入を伸ばしていくか、久々の100 億円超えも期待される。



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