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(2011/01/13)

メジャー5社連動で仕掛ける『成龍映画祭』

 10年の映像業界で、注目すべき動きをみせたのが、複数のメーカーが連動で実施した、往年の名作や話題作を選りすぐって上映する映画祭や、共同キャンペーン。これらの施策は、往年の作品群をクローズアップするなど、大人層を市場に呼び込みつつ、カタログの掘り起こしでも新たな活路となっていきそうだ。

■成果を上げ始めたメーカー連動施策

 ヒットする作品とそうでないものの二極化がいっそう顕著になった10 年の映像業界で、注目すべき動きをみせたのが、複数のメーカーが連動で実施した、往年の名作や話題作を選りすぐって上映する映画祭や、共同キャンペーンの存在だ。

 これらの施策は、往年の作品群をクローズアップするなど、通常のメガヒット作品とは異なるアプローチで大人層を市場に呼び込む戦略をとっている。

 こうした施策の先陣を切ったのが、10年8月から9月末に実施した、20世紀フォックス ホーム エンターテイメントジャパン(FOX社)、ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント(GUE社)、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント(SP社)、パラマウント ジャパン(PHE社)、ワーナー エンターテインメント ジャパン(WHV社)の洋画メジャー5社が行った『80’s Street キャンペーン』だった。

 このイベントは劇場での興行こそ実施しなかったものの、『ベスト・キッド』(10年6月国内公開)、『特攻野郎AチームTHE MOVIE』(10年6月国内公開)など、10年にハリウッドで盛り上がった、80年代作品のリメイク・ブームに乗って、当時の作品に新たな脚光を当てようという試みとなった。主題歌を集めたアルバム『ナンバーワン・エイティーズ ムービー・ヒッツ』もリリースされ、音楽との連動もはかり、大型店ではポスター等を利用した積極的な棚展開も見られた。

『ナンバーワン・エイティーズ ムービー・ヒッツ』
『ナンバーワン・エイティーズ ムービー・ヒッツ』
(SICP2332-3)
3150円(税込)
8月4日発売


■映画出演40周年記念『成龍映画祭』も開催

 こうした企画性をもったイベントの流れは11年にも引き継がれている。

 劇場の活性化を狙った映画祭としては、10年に成功裏に終わった『午前十時の映画祭 何度見てもすごい50本』の第2弾が、2月から開催されることが決定した。新たに25劇場を増やし、第1回から参加している劇場は新たに選んだ50作品を上映、新規参入の劇場は10年に上映した50本を上映する仕組みになっている。

 第2回で選ばれた作品のなかには、77年に日本公開が決まりながら、脅迫によって上映中止に追い込まれたアクション傑作『ブラック・サンデー』も含まれている。DVDは既に発売されているが、フィルムで見るにはこの機会しかない。

 また、アジアが誇るアクションスター、ジャッキー・チェンのハリウッド進出30周年、映画出演40周年を記念した『成龍映画祭』が、GUE社、SP社、PHE社、ポニー・キャニオン(PC社)、WHV社の5社によって10年11月29日から11年1月末まで開催されている。

 10年は『ダブル・ミッション』、『ベスト・キッド』、『ラスト・ソルジャー』の3本が公開され、健在ぶりをアピールしたジャッキーの主演作品が新旧織りまぜて一堂に介する展開となっており、1月13日から15日には『ベスト・キッド』『ダブル・ミッション』をはじめとする6作品が特別上映されるスペシャル・イベントも行われる。

 同キャンペーンのDVD、BDのなかには、『プロジェクトA』をはじめとするジャッキーの傑作群がデジタルリマスターで甦る嬉しいニュースもある。伝説化したジャッキーのスター性がどこまで再評価されるか興味は尽きない。

 こうした共同キャンペーンの開催は、映像業界に新たな方向性を拓いたといえる。『午前十時』では大人層に加えて、500円まで値段を下げて学生を中心に若年層を劇場に呼び込み、また、『80’s Streetキャンペーン』や、現在も開催中の『成龍映画祭』では、1社だけではできない魅力的なラインアップを揃えることで、店頭でより一層インパクトのあるアピールを行い、カタログへの注目を高める。

 もちろん、観客にとっても、かつて見た作品の記憶を追体験する絶好の機会となり、見逃した人間には評価の定まった過去の作品をフィルムやDVD・BDで見ることのできる貴重な機会ともなる。

 大人層の開拓、カタログの掘り起こしを目指すなかで、これまで各社、価格競争を強いられてきたようにも見えたが、ここにきて、こうした共同キャンペーンの成功で、新たな活路が見出されたように思う。まだまだ眠ってしまっている名作は多い。キャンペーン企画もいかようにも考えれそうである。今後の展開にますます期待がかかる。

『成龍映画祭』
『成龍映画祭』
実施期間:10年11月29日〜11年1月末
実施内容:成龍映画祭の実施、共同公式サイト、共同店頭プロモーション
作品タイトル:参加メーカーからリリースされたジャッキー・チェン出演の48作品
※特別上映会も開催。概要は以下のとおり
『“成龍映画祭”特別上映会』
開催日:11年1月13日〜15日
開催場所:ユナイテッド・シネマとしまえん(1月13日)、SFスペース汐留(1月14日、15日)

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