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(2009/11/13)

【ヒット分析】09年女性歌手は着うたヒット→アルバムヒットへ

 Superflyが9月にリリースした2ndアルバム『Box Emotions』が累積売上45万枚を突破する大ヒットを記録、それに伴って1stアルバム『Superfly』の拡売にも成功し、2作連続で45万枚超の大ヒットを記録している。このヒットは、09年の女性アーティストのセールス傾向を象徴するものだと言えそうだ。累積5万枚以上のシングルヒット作品がないまま、アルバムがヒットしているからである。

 08年までは、青山テルマ feat. SoulJa「そばにいるね」(08年配信累積866万DL、08年シングル累積45.6万枚)に代表されるように、先行配信の「着うたヒット」→「シングルヒット」へと連動するヒットパターンが確立されていた。しかし、09年以降、その事例は減少していき、特に女性R&Bシンガーに関しては、シングルにおける「配信」と「パッケージ」のユーザーが完全に棲み分けられた感がある。

 下表は08年度以降、累積5万枚以上のシングルヒットなくアルバムで累積10万枚を突破した邦楽女性アーティストの売上を一覧にしたもの。前出のSuperflyの2作品のほか、西野カナ『LOVE one.』(累積売上13.5万枚)、Lil’B『今、キミへ…』(同11.5万枚)、BENI『Bitter & Sweet』(同10.3万枚)が10万枚を突破し、lecca『BIG POPPER』(同9.7万枚)、May J.『FAMILY』(同9.5万枚)、福原美穂『RAINBOW』(同9.3万枚)も10万枚目前。ケータイとの親和性が高く、着うたランキング上位常連のアーティストが名を連ねる。なかでもBENIは、シングルが2作連続0.2万枚という状況下で1stアルバム『Bitter & Sweet』をリリースし、4週連続TOP10入り。8週目で10万枚を突破した極端な事例だ。

 こうしたアーティストの共通点として、「着うた世代」からのピンポイントな支持を受けてアルバムがヒットしているため、10万枚超のヒットとはいえ、アーティスト認知度は20〜30%にとどまる。今後は、アルバムで獲得したライトユーザーをいかにして「アーティストファン」に変えられるかが重要だといえよう。その点でSuperflyはデビューから一貫してライヴを中心としたアーティストプロモーションを積み重ねてシンパを増やし、アルバムのセールスにつなげている。同様にしてアーティストファンを拡大してきた、いきものがかりやJUJUの事例もモデルケースになるのではないだろうか。

 両者はアルバムの大ヒットによって一般層にまで認知が浸透したあと、いきものがかりは「帰りたくなったよ」、JUJUは「明日がくるなら JUJU with JAY’ED」を間髪入れずにリリース。それぞれの代表曲となるような楽曲パワーとマスプロモーション強化の相乗効果で人気を決定づけ、自身のヒットレベルをもアップさせたのである。方法論はさまざまだが、アルバムのヒットを一過性のもので終わらせないためには、いかにして一般層にまでアーティスト認知と楽曲認知を拡げるか、その戦略が重要だといえよう。

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