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3月度の書籍市場は前年比で微増 コロナ拡大で脚光を浴びた作品も

(2020/04/14)



 20年1月度(19.12/30-20.2/2)、2月度(2/3-3/1)、3月度(3/2-4/5)
19年1月度(18.12/31-19.2/3)、2月度(2/4-3/3)、3月度(3/4-4/7)

 3月度の書籍市場の総売上額は967.1億円となり、前年同期と比較して2.2%の微増となった。今年に入って1月度が同3.0%増、2月度が同2.8%増とプラスで推移しており、3ヶ月連続で前年実績を上回っている。
区分別に見ると、「BOOK」が612.8億円(同0.2%増)と前年並みに推移、「文庫」(同2.5%減)は前年実績を割ったものの、「コミック」(同8.3%増)は好調が続いており、市場をけん引した。



【BOOK】新型コロナウイルス感染拡大の影響で学習ドリルやレシピ本に脚光

 新型コロナウイルス感染拡大に伴う公立小中高の臨時休校措置が取られていることを受けて、3月に入ってから、小学生向けの学習ドリルの売上が急増している。3月の月間売上TOP100内には、『学研の総復習ドリル 小学1年』(学研プラス)を筆頭に13タイトルがランクインしており、TOP100内の合計売上部数は前年同時期の約4倍に伸長している。家庭での自主学習用としての需要が高まったものと考えられる。



 このほか目立ったところでは、『syunkonカフェごはん レンジでもっと! 絶品レシピ』(山本ゆり著/宝島社)などのレシピ本5タイトルがランクインしている点だ。休校やテレワーク体制等における在宅推奨の流れによって、外食する機会が減り、家庭で食事をとる頻度が増加したことで、献立に悩む生活者も多いためか、お手軽にパッと作れて、家族が喜び、家計にもやさしいレシピをまとめたものが、人気を集めているようだ。

【文庫】今の状況にも通じる作品が急上昇『ペスト』『首都感染』

 文庫でも、新型コロナウイルス感染拡大によって、疫病や感染症を題材にした旧作が注目を集めている。文庫で月間10位となったのは、フランス人作家アルベール・カミュの小説『ペスト』(新潮社)。2月後半から売上が伸び始め、3月の3連休以降は売上が急上昇、4/13付週間売上(集計対象週:3/30〜4/5)では、1.4万部を売り上げて3位となっている。同書は、1947年に発表したカミュの代表作。アルジェリアの港町で発生した原因不明の疫病により、病やそれに伴う不条理と闘う医師らの姿が描かれている。


 
 もう1作、『首都感染』(高嶋哲夫著/講談社)も3月中旬あたりから売上を大きく伸ばしている。タイトルのインパクトははもちろんのこと、設定が現状と酷似していると話題だ。「二〇××年、サッカー・ワールドカップが開催された中国で、スタジアムから遠く離れた雲南省で致死率60%の強毒性インフルエンザが出現。中国当局の封じ込めも破綻し、東京にも患者が発生。生き残りを賭け、空前絶後の“東京封鎖”作戦が始まった」という内容だ。いずれも今の状況にも通じる描写が見られることから、作品の世界に関心が持たれているようだ。

【コミック】TVアニメがスタートした『地縛少年 花子くん』が好調

 コミックは、昨年、爆発的なヒットとなった『鬼滅の刃』シリーズが、依然として人気を集めている。そんななか、今年1月からTVアニメがスタートした『地縛少年 花子くん』(あいだいろ著/スクウェア・エニックス)が好調に売上を伸ばしており、コミックの月間売上TOP100に4作がランクイン。学園の七不思議、おばけの男の子“花子くん”とオカルト少女が繰り広げるコメディで、『月刊Gファンタジー』にて14年7月号より連載されている。昨年12月に発売された最新12巻は初週売上3.0万部であったが、4/13付で20.9万部となっている。

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