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18年上半期 音楽ビデオが過去最高の上半期実績に

(2018/08/02)

 2018年上半期の【音楽】【映像】【書籍】の売上実績がまとまった。今期は、音楽ビデオの好調により、音楽・映像ソフトが健闘したものの、書籍は近年で最大の下げ幅を記録した。ここでは「2018年上半期マーケットレポート」の一部を紹介する。
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【音楽】音楽ビデオが過去最高の上半期実績となり、前年同期比104.3%と伸長


音楽ソフト(オーディオ+音楽ビデオ)上半期売上推移

 2018年上半期音楽ソフト市場の推定総売上実績は1390.5億円(前年同期比104.3%)となり、前年上半期と比較すると4.3%増となった。前年上半期はオーディオ(シングル、アルバム)、音楽ビデオ(DVD、Blu-ray Disc<以下、BD>)の全盤種で前年実績を下回ったが、今期はオーディオではアルバムが653.1億円(同95.6%)と前年割れしたものの、シングルは294.8億円(同108.7%)と前年同期を上回ったことで、947.9億円(同99.3%)と前年並みの実績に止まった。
 また、音楽ビデオは442.6億円(同116.7%)と前年同期の実績を大きく上回る伸長を見せただけでなく、これまでの上半期最高実績であった16年の437.2億円をも上回り、音楽ビデオの活況がオーディオのマイナスを補完するかたちとなった。盤種別に見ると、DVD:226.5億円(同107.0%)、BD:216.1億円(同128.9%)で、BDの実績が大幅にアップしている。
 これにより、売上構成では、DVDが16.3%(同15.9%)、BDが15.5%(同12.6%)、シングルが21.2%(同20.3%)とシェアを伸ばしたが、アルバムは47.0%(同51.2%)と昨年に引き続きシェアを下げ、50%を割り込む結果となった。


音楽ソフト(オーディオ+音楽DVD・Blu-ray Disc)シングル 売上金額上位作品

 盤種別の売上金額上位作を見ると、シングルではAKB48(2作)、乃木坂46(1作)、欅坂46(1作)と、前年上半期と同じ顔ぶれが並んだが、5位にはデビュー作でいきなり50万枚を超える大ヒットとなったKing&Princeの「シンデレラガール」、7位にはデジタル配信も100万DL突破した米津玄師「Lemon」、8位・9位にはアジア発9人組ガールズグループTWICEの2作「Wake Me Up」「Candy Pop」がランクインした。
 アルバムは、1位の関ジャニ∞のベスト盤『GR8EST』や、2年ぶりとなる三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBEのオリジナル『FUTURE』、昨秋に発売されミリオンヒット作となった安室奈美恵のベスト『Finally』をはじめ、AKB48、BTS(防弾少年団)のオリジナルや松任谷由実40周年記念などのヒット作も生まれたが、10億円以上を売り上げた作品数が前年同期7作から5作に減少したことや、1作あたりの売上規模も縮小していることなどの理由で、売上規模が縮小した。

 音楽ビデオは、前年同期同様に嵐や関ジャニ∞、Hey!Say!JUMP、乃木坂46のライブ映像が好調で、そこにKis-My-Ft2、NEWS、三代目JSB、Mr.Childrenなど男性グループのライブ映像、9人組女性声優ユニットAqoursのメモリアルBOXのヒットが加わった。音楽ビデオ上位にランクインした作品の半分以上が3月に発売されたもので、同月は今期のなかで、もっとも高い売上実績331.3億円(同117.0%)を示している。

【映像】音楽BD好調で前年同期比101.5%と微増。3年連続でBDがDVD売上実績を上回る


映像ソフト 上半期売上推移

 2018年上半期音楽ソフト市場の推定総売上実績は1,067.8億円(前年同期比101.5%)となり、前年上半期の大幅な減少(同91.0%)から若干回復した。盤種別に見ると、DVDの売上実績は467.0億円(同94.6%)となり前年を下回ったものの、Blu-ray Disc(以下BD)が好調で、売上実績では600.9億円(同107.6%)と伸長した。上半期実績としては3年連続でBDがDVDの売上実績を上回っている。


映像ソフト Blu-ray Disc 売上実績上位作
 
 盤種別の売上金額上位作品を見ると、DVD上位はすべて「音楽」で占められている。BDでは、TOP15内に映画3作品(『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』、『忍びの国』、『グレイテスト・ショーマン』)、アニメ2作品(『劇場版「Fate/stay night[Heaven's Feel]T.presage flower」』、『ガールズ&パンツァー 最終章 第1話』がランクインした。ヒュー・ジャックマン主演のミュージカル映画『グレイテスト・ショーマン』は興行収入50億円を突破した大ヒット作。今年2月の劇場公開から約3ヶ月後にはパッケージが販売され、一般告知はそのわずか2週間前ながら、好調にセールスを伸ばしていった。近年、劇場公開からパッケージ発売までのタームが短くなっており、本作も5月に最速リリースとなった。今後も同様のケースが続くものと予想される。 

 ジャンル別売上実績を見ると、もっとも構成比の高い「音楽」(41.4%)は、前年同期は13.2%減と大きく売上実績を下げたが、今期は一転、442.6億円(同116.7%)と2ケタの伸長となった。人気アーティストの発売タイトル数の増加がその主な要因となっている。「音楽」以外で前年同期よりもアップしているのは「バラエティ・お笑い」の31.7億円(同101.0%)のみ。それ以外のジャンルは前年を割り込む結果となった。
 
【書籍】 BOOK・コミック・文庫 いずれも前年割れで総売上実績は近年で最大の下げ幅に


書籍 上半期売上推移

 2018年上半期書籍市場の推定総売上実績は4,395.9億円(前年同期比91.5%)、推定売上部数は4億6205.8万部(同91.4%)で、金額、部数共に前年同期を下回った。区分別の売上実績を見ると、前年同期は好調だった「BOOK」が2,827.0億円(同89.4%)と2ケタの減少となった。「コミック」は1,107.4億円(同97.5%)、「文庫」も461.4億円(同91.6%)といずれも売上規模を縮小している。12年より7年連続で上半期の前年割れが続いているが、今期はその中でももっとも下げ幅が大きかった。


ジャンル別売上実績 【BOOK】売上金額上位作

 「BOOK」をジャンル別に見ていくと、前年同期は好調だった「文学・ノンフィクション」(同88.6%)が大きく減少した。今期は『漫画 君たちはどう生きるか』が、昨年2月発売の村上春樹の新作小説『騎士団長殺し』(1部・2部合わせて17.3億円)に迫る15.5億円を売り上げる大ヒットとなり、本屋大賞に輝いた、辻村深月『かがみの孤城』(5.5億円)のようなヒット作も生まれたものの、文芸作品が好調だった前年同期と比較すると全体では売上が低迷している。
 「ビジネス書」は、14年発売ながらじわじわと売上を伸ばし、バラエティ番組で取り上げられて一気に売上が加速した『頭に来てもアホとは戦うな!』(3.5億円)や、堀江貴文、落合陽一による『10年後の仕事図鑑』(2.2億円)、『1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365』など、今年発売のヒット作も誕生して上位に食い込んだが、前年同期実績には及ばなかった。

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