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心に染み入る竹原ピストルの歌の温もり

(2018/02/28)

『紅白』アコギ1本のパフォーマンスに大反響

 昨年末放送の『第68回 NHK紅白歌合戦』の、ギター1本の弾き語りによる圧巻のパフォーマンスで、大きな反響を呼んだ竹原ピストル。披露された楽曲「よー、そこの若いの」(住友生命“1UP”CMソング)は、週間デジタルシングル(単曲)で、前週から4倍以上を売上げ、TOP100圏外から21位に急上昇、その余波は翌週にはさらに広がり、1/15付では12位にランクイン。歌唱曲以外の楽曲やデジタルアルバム『BEST BOUT』(14年)、『youth』(15年)、『PEACE OUT』(17年)も動き、CDアルバムは1/15付で『youth』が30位、『PEACE OUT』が83位に再ランクインし、若年層から中高年層まで、幅広い層に彼の歌がリーチした様子が伝わってきた。
 聴くものの心を揺さぶる力強いパフォーマンス、耳に残る歌声で、近年、CMやドラマへの起用が相次ぎ、ワイドショーや、音楽番組へ出演する度に、歌はもちろんのこと、味わい深い人柄もフォーカスされて、着実にファンを獲得してきたが、とりわけ『NHK紅白歌合戦』での歌唱は、視聴者に大きなインパクトを与えたようだ。『紅白歌合戦』放送後に行った調査で、竹原ピストルは「紅白歌合戦を観て好きになった男性アーティスト」の1位となっている。



 2位には、三浦大知、3位にはWANIMA、4位エレファントカシマシと、TOP5のうち4組が『紅白』初出場組であることから、視聴者にとって新鮮な存在であったことや、選曲と演出がハマり、じっくり聴かせることのできたアーティスほど視聴者の大きな反応があったようだ。『紅白』でのアコギ1本のパフォーマンスは、年間100本以上のライブをこなす竹原ピストルにとっては定番スタイル。そういう意味で彼の真骨頂を発揮できたステージだったと言えるだろう。その結果としての、上記ランキングではなかったか。




心のひだにふれる繊細な歌詞は女性にも好評

 09年にフォークグループ野狐禅の解散後、インディーのソロミュージシャンとして活動をスタート。年間200本を超えるライブ漬け生活を経て、14年にはデビュー時のマネージメントオフィス・オフィスオーガスタに再び所属。同年10月に、古巣のビクターエンタテインメントスピードスターレコーズよりAL『BEST BOUT』を発表し、メジャーレーベルでの再チャレンジが始まる。その後も、全国ライブハウス行脚、弾き語りツアーなど、インディー時代と同様に数多くのライブをこなし、その傍らで俳優業も行い表現の幅を広げていった。16年の映画『永い言い訳』では、第90回キネマ旬報ベスト・テン助演男優賞、第40回日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞するなど、高い評価を得ている。

 強面な外見とは裏腹に、竹原ピストルの紡ぐ歌詞は繊細で、弱さに寄り添う温もりがある。率直に心情を綴った言葉は、まっすぐ心の奥深くに響いてくる。昨年7月にTBS系音楽特番『THE MUSIC DAY』で披露した、ライブではお馴染みの「Amazing Grace」は大きな感動を呼んだ。その反響の大きさから、音源化されていなかった同曲の配信が決まった。讃美歌「アメイジング・グレイス」に竹原が日本語詞を添えた同曲は、前出の「よー、そこの若いの」やドラマEDテーマ「Forever Young」(テレビ東京『バイプレイヤーズ・もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら・』)と共に、配信でよく動いている人気曲で、女性からの支持も高い。

この時代に求められている竹原ピストルの歌。4月には新作アルバムも

 同曲も収録される、1年ぶりの新作アルバム『GOOD LUCK TRACK』が、4月4日にリリースされる。現在、放送中のテレビ東京系列で放送されるドラマ『バイプレイヤーズ〜もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら〜』EDテーマとしてOAされている新曲「ゴミ箱から、ブルース」、総合建設会社・奥村組の企業CMソング「いくぜ!いくか!いこうよ!」など、全14曲が収録される予定だ。初回盤には、昨年12月に行われた全国弾き語りツアーのファイナル、中野サンプラザ2Day公演から「よーそこの若いの」を含む数曲が同梱される。

 前作『PEACE OUT』(17年)のCDアルバムの初週売上は0.9万枚(最高位5位)だったが、さまざまなメディアへの露出も相まって、この1年で認知は飛躍的に拡大し、累積売上は2.9万枚と3倍以上に伸びた。そういった状況を鑑みても、新作の動向は大いに期待できるものだが、何よりも今、オンリーワン、孤高のシンガー・ソングライター・竹原ピストルの歌は、この時代に求められているのだと確信している。


【調査概要】
調査対象:全国10〜50代男女
サンプル数:1,402人
調査期間:2017年1月26日(金)〜30日(火)
調査手法:インターネット調査
調査機関:オリコン・モニターリサーチ

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