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(2012/12/10)

爆発的人気『ヱヴァ:Q』 新規ファン獲得3つのポイント


『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』新規ファン獲得の3つのポイント

 公開直後の動員数、興収ともに話題を集めたアニメ映画『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』。コアファンを確実に惹きつけ、リピーターも増やしている人気アニメだが、今回の公開で新規ファンをも獲得しているようだ。4部作の3作目にあたる本作がこれほど人気を集めた背景には、(1)SNS (2)劇場の聖地化 (3)タイアップの自由度の高さ という3つのポイントがあった。

■コアとマスの両方からアピールして熱量を最大化

 公開4日で動員100万人、9日で200万人を突破。最終的な興収では50億円超えも期待される『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』。07年公開の新劇場版1作目『序』の興収20億円、09年公開の新劇場版2作目『破』の40億円を大きく上回る驚異的な数字を叩き出そうとしている。4部作の3作目にあたる『Q』時点でのこの盛り上がりは何に起因するのか。

 「SNS などで作品を介した他者とのコミュニケーション自体を楽しむ層にとって、エヴァは非常に魅力的。まとめサイトや考察サイトも豊富ですし、楽しそうにみんなが議論している姿が可視化されていると、つい参加したくなる。先行情報を極端に抑えて飢餓感を煽る手法などもそうですが、映画を観る前後であれこれ話し合う場をユーザー自身に形成させるわけです」(博報堂 研究開発局・佐藤誠一氏)

 スタイリッシュな演出、膨大な謎をはらんだストーリーは映像作品としての圧倒的なクオリティを生んでいる。しかしコアなファンだけでなく、単純に面白い映画を探すライトユーザー層へのアピールにも成功し、新規ファンを獲得し続ける理由はそれだけではない。作品を鑑賞する行為が、すでにイベントの一部と化していると指摘するのは同社第一プランニング局・米満良平氏。

 「新宿バルト9が象徴的ですが、公開日の午前0時から全スクリーンで先行上映するという取り組みで異例の動員を記録しました。つまり今回の“祭り”のひとつの中心地として機能した。仲間内の誰かに誘われて、といった気軽なスタンスで足を運ぶ団体客も目立ちました。事前に準備をして実際に参加し、その後も語り合う一連の行動サイクル自体が“アトラクション化”しています」

 今回は特に、公開前の番宣などがない代わり、大量のタイアップやコラボ展開も大きな話題となっている。全日空、参天製薬、JRA、ローソンなど参加企業は数十社にものぼる。

 「より自由度の高いキャラクターの使い方など、多様なコラボを次々と実現しています。それらが公開にタイミングを合わせ、時系列的にもどんどん増殖してノイズの渦となっていった印象ですね」( 同社エンゲージメントクリエイティブ局・山本友理氏)

 こうしてメディアへの大量スポット投下にも匹敵する露出規模でタイアップを展開しつつ、公開直前の2週にわたり、日本テレビ金曜ロードショー枠で前2作+最新作の冒頭6分38秒を放映した。

 「マスに向けた急激な認知拡大とコア層発信による発火、その両面を地上波放映タイミングによって可能な限り同期させ、熱量を最大化していったという流れでしょう。224というスクリーン数の中で、ファンの密度を高めるための新宿バルト9での仕掛けなども含め、“祭り”の設計としては非常に考え抜かれていると思います」(佐藤氏)

 4作目の完結編ではどのような祭りが設計され、現象化するのか。期待して待ちたい。


企業タイアップのほかにも、公式ショップが原宿(11年11月)と箱根(12年7月)にオープン。箱根町観光協会とのプロジェクトなども話題を集めた。
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