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(2012/11/26)

【ヒット検証】「薦めやすさ」が書店員に好評『珈琲店タレーランの事件簿』


『珈琲店タレーランの事件簿また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を』(著)岡崎琢磨 宝島社・刊

 無名の新人によるデビュー作ながら、今年8月の発売以降、毎週約2万部のペースで順調に部数を伸ばしている文庫『珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を』。現在9刷で発行部数は40万部。売上部数は累積24.5万部を記録している(11/19付)。

 京都を舞台に、珈琲店の女性バリスタが、来店客にまつわる様々な謎を解き明かすミステリー。宝島社の「第10回『このミステリーがすごい!』」大賞の最終選考に選ばれるも、受賞は果たせなかった。しかし編集部から、「商品力があって、マーケティングによっては売上アップが期待できる作品」と判断され、「隠し玉」として出版が決まった。

 1話完結の物語で、表紙はイラスト、加えて個性的な女性が主人公で、読み進めるうちに珈琲にまつわる知識も得ることができる。作品を語るうえで、フックになりやすい要素が多いことから、書店員や読者の口コミ効果も大きい。ここ最近、比較的ライトノベルに近いような読みやすさでミリオンヒットした『ビブリア古書堂の事件手帖1』(アスキー・メディアワークス刊)と共通する点が多いことから、書店では「ビブリア好きにはおススメ」といったキャッチコピーで、店頭に並ぶ。

 また有隣堂は、作品の魅力をまとめた小冊子「応援ペーパー」を作成して、全店で配布するなどして来店客にアピールした。版元の施策としては、描き下ろしイラストのポスターを書店に配布したほか、作品の舞台である京都と、著者の地元である福岡での宣伝を強化。地方メディアからの支持を集めたことも、奏功したようだ。


『珈琲店タレーランの事件簿〜』売上推移
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