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(2012/10/22)

山下達郎 返り咲き1位のヒット〜40代以上を確実に取り込むPR戦略


『OPUS 〜ALL TIME BEST 1975-2012〜』


本誌「期待度ランキング」の一環として行った「発売後調査」で、山下達郎を「知っている」と回答した329人のうち、『OPUS 〜』を調査期間(10月5日〜8日)までに「購入した」と回答したモニターの性別世代比率

 山下達郎が初めてリリースしたオールタイム・ベストアルバム『OPUS〜ALL TIME BEST 1975-2012〜』が10/8付アルバムランキング首位に初登場し、10/22付でも返り咲き首位獲得を果たしている。14年ぶりとなる初動20万枚超えを達成するほどのヒットとなった背景には、その音楽とともに歩んできた40代以上の層を確実に取り込むプロモーション戦略があった。

■ライブ映像興行が予想を上回る反響

 『OPUS 〜』は初動売上27.6万枚を記録して10/8付アルバム首位に初登場。98年8月発売の『COZY』(初動売上28.4万枚)以来、約14年ぶりとなる初動売上20万枚突破を果たしている。登場3週目となる今週付では累積売上を40.8万枚とした。

 「達郎さんのファン層の中核を成しているのは45歳から55歳の男性です。女性も含め、今の40代以上の方々はいわゆる『達郎ファン』ではなくとも、人生のどこかで達郎さんの音楽を聴いてきた世代。この世代にできるだけ手に取っていただけるような展開を行うのが、今回のプロモーションにおけるひとつのコンセプトでした」(WMJ社邦楽統括事業本部第3制作本部長・黒岩利之氏/以下同)。

 発売に先立ち、8月25日からは、『山下達郎シアター・ライブ PERFORMANCE 1984-2012』を全国の映画館で上映する施策を実施。当初は全国13館で1週間のみのレイトショー公開を予定していた。山下達郎と言えば、テレビ番組にほとんど出演したことがないことでも知られるが、映画のトレーラーをテレビの情報番組に提供し、「動く山下達郎がテレビでついに解禁?」といったキャッチとともに一斉にオンエアする施策も行われている。

 「発売日(9月26日)前後を露出のピークとするなら、その1ヶ月前にもうひとつのピークを作っておこうと企画したもので、主に40代以上の方々に、仕事が終わったあと、ゆっくり観ていただこうとイメージしてのことでした」。

 しかし、前売りの段階で予想以上の反響があり、レイトショー上映ではなく、終日上映に切り替えたり、あるいは上映期間を延長したりする劇場も出現。10月6日からは全国19 館で1週間のアンコール上映が行われ、最終的にのべ31館で上映するかたちとなった。

 加えて、特に40代にはなじみの深い雑誌『ぴあ』が『ぴあ SpecialIssue 〜山下達郎“超”大特集号〜』(『OPUS 〜』と同じ9月26日に発売)として1号だけの復刊を行ったことも話題となり、また『AERA』等でも特集記事が組まれている。本誌「期待度ランキング」の一環として行った同作の「発売後調査」を見ても、これらの話題作りが確実に後押ししたようで、やはり40代男性は13.6%という非常に高いCD購入率を示している。

■若い層にもリーチする全方位型の露出も

 もちろん、リードトラックとなった新曲「愛を教えて」がEX系『遺留捜査』主題歌として7月からオンエアされていたのをはじめ、発売日前後にはテレビ、ラジオ、紙、WEBや交通広告、店頭なども含む大々的な露出が行われるなど、言わば全世代に向けた展開も抜かりなく行われており、下記の調査結果では20代、30代の層も一定の購入率を示している。

 「9月2日に開催された『SWEET LOVE SHOWER 2012』に出演したんですが、ONE OK ROCK、山下達郎、Perfume という並びでの出演で、お客さんも若い層ばかり。しかし、その圧倒的なパフォーマンスに対して、『達郎、ヤベエ!』と言い合う姿が見られたりと、非常に盛り上がっていましたし、それがTwitterなどで拡散していく光景も目の当たりにしました。『ナタリー』で、やくしまるえつこさんやサカナクションの山口一郎さんら若い世代のミュージシャンを含む多くの方々が、それぞれ達郎さんへのリスペクトの思いを綴る企画なども実施していただいたんですが、こういったことを通じて、若い層にいかに訴求していくかも、クリスマスシーズンに向けての課題だと捉えています」

 『OPUS 〜』にも収録されている「クリスマス・イブ」を毎日のように耳にする季節が間もなく訪れるが、WMJ社ではこれら若年層への訴求を含め、『OPUS 〜』の売り伸ばし策を今後も継続していく。


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