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(2012/04/07)





「仮契約のシンデレラ」

9人組アイドル“私立恵比寿中学”、スタッフも表舞台に立ち共有感を創出

 5月5日にメジャーデビューした9人組アイドルグループ・私立恵比寿中学。すでにインディーズ盤も5作リリースし、着実にファンを獲得している。ステージでのパフォーマンス力、前山田健一氏などによる楽曲のパワーも充分。さらに表舞台でも縦横無尽に活躍するスタッフが彼女たちをシーンのトップへ押し上げる。

 4 月21 日、22 日に神奈川・横浜アリーナ2Days 公演を成功させ、波に乗るももいろクローバーZ(ももクロ)の妹分として、5 月5 日にメジャーデビューしたアイドルグループ、私立恵比寿中学(エビ中)。ももクロと同じスターダスト芸能3 部に所属し、“サブカルアイドル”を標榜。ユニットの目標を「キング・オブ・学芸会」に定めるという異色ぶりだ。

「ユニット結成時はレッスン的な意味合いも強く、デビューに向けて明確なテーマを準備していたわけでもありませんでした。“学芸会”というコンセプトも、なにしろ当時は歌も踊りもまるで素人で、免罪符的な意味も込めて、自らを揶揄するように“学芸会”と言ってしまったんです」

 こう語るのはスターダストプロモーション 芸能3 部 藤井ユーイチ氏。本誌11 年8 月1 日号で、同じく芸能3 部に所属し、ももクロのマネージャーを務める川上アキラ氏が「“アイドルだから”という既成概念にとらわれない」と語ったように、エビ中もまた、設定こそ、「学校」や「部活動」と一見ありふれて映るが、スタッフ側が「校長」(藤井氏)、「音楽主任」(前山田健一氏)などの肩書きを付けて、表舞台に登場したり、ライブでは寸劇パートを取り入れ、いわゆる“オタク”ファンを皮肉ったようなセリフを織り交ぜるなど、型破りな演出を多数実施してきた。

「スタッフは意識して前へ出ていくようにしていますね。スタッフ側の顔が見えれば、たとえばイベントの仕切りが悪いなどのネガティブな時でさえも、親近感のある反応をいただけるように思います」(藤井氏)

■演出にこだわり映画監督も起用

 イベントでは“ミスターデフスター”と呼ばれる謎の男を登場させたり、常に内容を変更。1 日2 回公演は時間の都合上、内容が薄まるリスクもあり、1 公演でライブの内容を濃くすることも試したという。こうしたステージ上の演出には独自のこだわりがあり、藤井氏自ら台本を執筆していた時期もあった。

「メジャーデビューに向けてチームも強化され、現在は10 人近いスタッフになりました。音楽班以外の参加も多く、作家には若手の映画監督も参加してもらっています」(藤井氏)

 デフスターレコーズ A & R 部 松井俊氏も「今までどおりのやり方を変えて欲しくはありません」と語り、自身もイベント等に積極的に登場している。また、「頑張っている姿を見せたい子はそうすれば良いし、部活気分なら、それでも良い」と話す。今後も「コンセプトを決めすぎず、中学生特有のモラトリアムというかフワフワ感を大切にしたい」と、藤井氏、松井氏は口を揃える。

 世代特有の空気感を大事にし、メンバーの方向性も統一させない。その分、作家も入れて“作・演出”にこだわり、スタッフも程よく表舞台に出しながら、より濃い共有感を与えていく――。“誰もやっていないこと”を求め、実行していく姿勢は「スターダスト 芸能3 部のスピリット」でもあると語り、「どちらも不慣れだからこそ面白いことができる」とするスターダスト&デフスター、そして私立恵比寿中学がメジャーシーンでどんな思いもよらない仕掛けを放つか期待は尽きない。

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