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(2009/05/18)

環境への配慮が高付加価値を生む話題の「エコパッケージ」

 環境意識の高まりとともに、企業においてもより実践的なアクションが求められるなか、フジテレビがエコへの積極的な取り組みを目に見えるかたちで自社商品へと結実させ、注目を集めている。

メッセージを伝えるための「分かりやすさ」が重要

 DVDやCDの企画から制作・製造・発送まで手がける「ディー・ティー・ジャパン」と、エコビジネスを推進するベンチャー企業「環境経営総合研究所」が共同開発した、環境に配慮したディスクホルダー「MAPKAトレー」が、フジテレビの人気番組『ウゴウゴ・ルーガ』のDVDシリーズに商品として初めて採用された。

 MAPKAトレーの主原料は微粉砕した古紙。紙製ではあるが樹脂を混練しているため、耐水性と剛性に優れているのが特徴だ。また、産業廃棄古紙を利用できるため原材料コストが抑えられ、焼却処理時のCO2排出量も少ない。

 その生みの親とも言うべき人物が、『ウゴウゴ・ルーガ』の元チーフプロデューサーであり、現在はフジテレビのCSR推進室にてゼネラルプロデューサーを務めている桜井郁子氏だ。古紙を主原料とするエコ製品“MAPKA”を応用したディスクホルダーの商品化を目指すディー・ティー・ジャパンが桜井氏からの提案を受け、実用化へ結びつけたという。

 「弊社から出るゴミの55%は紙ゴミで、その多くが機密情報のためシュレッダーをかけて処分しています。普通の紙ゴミだったら再生紙になりますが、シュレッダーゴミは繊維が裁断されているためトイレットペーパーにしかならない。CSR推進室の具体的な取り組みとして、弊社だけで1日に約100・も出る紙ゴミを活用したエコパッケージが作れないかと模索するなかで、ディー・ティー・ジャパンさんに“シュレッダーゴミでDVDのディスクホルダーを作れませんか?”と相談し、完成したのがMAPKAトレーです」(桜井氏)

 完成したトレーは、紙に印刷されたトナーインクの色が滲む灰色で、ところどころに黒や白の混合物が見える。従来のプラスティック製ディスクホルダーのように均一色にはならないが、それが返ってエコでナチュラルな雰囲気を醸し出している。

 「何よりも“フジテレビから出たゴミをフジテレビのDVDでリサイクルしています”という分かりやすさがいいですね。環境に配慮しているといくら声高に叫んでも、子どもからお年寄りまで誰もが一目で分かる仕組みでなければ、こちらのメッセージもなかなか伝わりませんし、エコによる社会貢献自体が普及していかないと思います」(桜井氏)

 エコ商品は総じて製造コストが嵩むために、価格も上げざるを得ないというイメージがあるが、さまざまな企業努力によって「MAPKAトレー」は従来のプラスティック製商品とほぼ同コストで製造できるとディー・ティー・ジャパンは説明する。

 「日々排出される大量の紙ゴミをリサイクル工場に出すことで生じる莫大な経費を削減できると同時に、紙ゴミを有効活用することで企業やアーティストによるエコへの取り組みをアピールできることを、レコードメーカーさんや映像ソフトメーカーさんに訴えていきます」(ディー・ティー・ジャパン 取締役営業担当 野本貴久氏)

 海外ではレオナルド・ディカプリオらのハリウッド・セレブ、日本でもMr. Childrenの櫻井和寿らが推進する「ap bank」をはじめ、環境問題に高い関心を寄せ、率先して行動を起こしている芸能人は多いが、たとえば台本や企画書、あるいは楽譜や歌詞を書きとめたメモなど、俳優やアーティストの手に触れた紙ゴミがパッケージに使われているとなれば、ファンも嬉しさが増すだろう。「環境に優しいからと言って消費者に不便や理不尽を押しつける姿勢は共感されにくいでしょう。エコ商品だってやはりワクワクするものでないと、メッセージも充分に伝わらないと思います」と桜井氏が語るとおり、“分かりやすさ”や“楽しさ”を通してエコへの取り組みを発信することは、今後ますます求められていくはずだ。

 コストは同等で、さらにメッセージという付加価値も付けられる「MAPKAトレー」のさらなる普及に期待したい。

ジャケット

「MAPKAトレー」を採用した『ウゴウゴ・ルーガDVD 地球に[たぶん]優しいエコシリーズ』全5巻
3月25日発売。各3990円(税込)
発売元:フジテレビ映像企画部
販売元:メディアファクトリー




(取材・文/児玉澄子)

(ORICON BiZ5月11日号より抜粋)

 

エコパッケージ

トレーの上下にはメーカーのロゴマークやアーティストなどからのメッセージを掲載できる枠を用意。さらに盤面の部分をくり貫いてできたスペースには、文字やイラスト、写真などをプリントできる。500kgのシュレッダーゴミから約1万枚のMAPKAトレーを生産できるという。

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