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(2011/02/17)

オーバー45に捧ぐ、洋画系音楽番組『パイレーツロック』

 洋楽の黄金時代を知るミュージックマンたちが、週替わりでDJを務めるラジオ番組がある。毎週日曜夜にFM COCOLO(大阪)で放送中の『パイレーツロック』がそれだ。彼らが語るユニークなエピソードの数々は、オーバー45のリスナーの心を捉えて離さない。現役の音楽関係者にも是非聞いてほしいプログラムだ。

収録風景(大貫憲章氏×伊藤政則氏)
収録風景 (大貫憲章氏×伊藤政則氏)


■今だから話せるミュージックマンたちが語る真実

 大阪のFMラジオ局「FM COCOLO」が45歳以上のリスナーをターゲットにした大人のFMステーションへと改編したのが、昨年4月。編成・制作をFM802がサポートし、ターゲットをセグメントした国内初のラジオ局に生まれ変わった。

 そのFM COCOLOが放送している1つの番組が、熱い注目を集めている。日曜20時から2時間のプログラム『パイレーツロック』だ。

 この番組は60年代から00年代にかけて、日本における洋楽シーンを作り上げた伝説のディレクターたちが選曲し、当時の思い出や裏話など、今まで語られることのなかったエピソードを発信している。そもそもこの番組を発案するきっかけになった人物が、音楽評論家でありFM802でも番組を持つ、伊藤政則氏だ。

 「きっかけは、FM802の栗花落さんや古賀さんとFM COCOLOでの新番組について話をしていたときです。60年代から70年代の洋楽黄金時代のディレクターたちに、彼らが手がけてきたアーティストの楽曲解説を交えて、真実や舞台裏を語ってもらったらどうか、と提案したところ、『それは面白い。でもそんなに洋楽のディレクターを集めきれるのか?』と。それで、DJの顔ぶれに関しては、元CBSソニーのディレクターだった野中規雄さんがいる日本洋楽研究会に人選をゆだねて、当時の同僚や先輩の方を集めていただくことになり、僕は監修とタイムキーパーという役割で番組をスタートしました」(伊藤氏)

 2時間の番組の中、当時のディレクターやコンサートプロモーター、雑誌編集者達がDJとなり、選曲した曲の解説や担当アーティストのエピソードを話す。

 「最初は10人ぐらいでローテーションするつもりでしたが、『この人が出たなら、この人も』と、どんどん広がって、今もDJは増え続けています」(野中氏)

 彼らは、もちろん本物のDJではない。しかし、洋楽ロックだけでなく、ポップスやジャズ、映画音楽など、一人ひとりが各々のフィールドでのプロフェッショナルである。たとえば洋楽ディレクターだった人なら、アーティストの代理人のように、メディアに対して1人で仕事をしてきた。つまり、常にアーティストのプレゼンをしていたようなもので、話術は巧み。それは他のDJも同じで、それぞれキャラクターが確立しており、話もうまいのだ。

 さらに、洋楽の一番いい時代を知っているミュージックマンたちが語る真実は、資料としての価値も高く、現在の洋楽ディレクターやプロモーターが参考になる話ばかり。当時の話は、古い雑誌やインターネットで知ることもできる。しかし、それは事実と客観性をもった文章ではあっても「アーティストへの熱」までは伝わってこない。

 彼らが話す体験談こそが、音楽の繁栄の裏にあった真実。熱を持った真実は聞いていて楽しく興味深い。


■「楽しみながら音楽を語る」喜び、音楽シーンに新たな旋風

 昨年、インターネットで配信するIPサイマルラジオの『radiko』が話題になり、本格運用がスタートした。さらに、1月26日からKDDIがau端末でスタートしたサービス「LISMO WAVE」で、全国のFMラジオがエリアの制限なく全国どこでも聞けるようになった。ラジオに追い風が吹くなか、他のどこにもない同番組のポテンシャルは高い。

 先日、東京のスタジオで収録していた『パイレーツロック』を実際に聞いた。DJ達が楽しそうに当時の体験談や裏話など、おもしろおかしく聞かせてくれるため内容に臨場感があり、話にグイグイ引き込まれてしまった。この「楽しみながら音楽を語る」という、音楽ファンにとっては自然で当たり前の動きから、今の音楽シーンに新たな旋風が起こるかもしれない。現役の音楽関係者が聞いておきたい、知っておきたい内容を、様々なフィールドで活躍したDJが後世に伝えていく番組。それが『パイレーツロック』だ。

【パイレーツロック出演者(敬称略)】
高橋裕二(CBSソニー、ユニバーサルなど)/岡田了(CBSソニー)
本間孝男(日本コロムビア)/野中規雄(CBSソニー)
鈴木博一(東芝EMI)/宮崎真理子(ロック・ショウ)
加藤正文(キングレコード、ワーナーパイオニアなど)
浪岡洋海(MCAビクター)/佐々木雄三(ポリスター)
関信夫(アルファレコードなど)/竹中敏男(日本ビクター)
斎藤成人(CBSソニー)/吉成伸幸(大洋音楽など)
石原孝(日本ビクターなど)/田中京(CBSソニー)
折田育造(ポリドール、ワーナーミュージック・ジャパンなど)
大貫憲章(DJ、評論家)/吉田弘(平凡出版)/友野耕士(平凡出版)
藤五郎(日本フォノグラム、EPICソニー)/ウィリアム・ヘイムス(カメラマン)
渡邉憲一(日本フォノグラムなど)/山本さゆり(音楽評論家)
東郷かおる子(ミュージック・ライフ)/伊藤政則(音楽評論家)
星加ルミ子(ミュージック・ライフ)/小林壮一(東芝EMI)
宇野祥子(月刊明星)
※2010年4月〜2011年1月までの出演者
※(カッコ)内は当時の主な所属名を表記

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