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(2010/12/10)

【2010エンタメ統括】2010年、演歌・歌謡シーンを席巻した「また君に恋してる」

 シングルの発売自体は09年であるものの、幅広い世代を巻き込んでヒットし、10年の演歌・歌謡トピックとして真っ先に挙げられるのが坂本冬美の「また君に恋してる」。07年より三和酒類『いいちこ』のCMソングとなっていたビリー・バンバンの楽曲を、新商品『いいちこ日田全麹』発売にあたり、坂本冬美がカバー。09年1月には「アジアの海賊」との両A面シングルとして発売された。

 08年11月のCMオンエアのスタートと同時に着うたの配信も開始した「また君に〜」。当初は「アジアの海賊」のプロモーションに重点を置いていたものの、「また君に〜」の反響も高く、着うたのDL数もコンスタントに伸び続けていたという。

 継続的なオンエアでリスナーに楽曲が浸透しつつあった昨年10月、同曲を収録したカバーアルバム『Love Songs〜また君に恋してる〜』を発売。アルバムのプロモーションでは、キャンペーンやテレビ等で「また君に〜」の歌唱が行われた。そして昨年12月30日の『日本レコード大賞』出演を機に、着うたが総合TOP20内に一気に上昇。大晦日の『NHK紅白歌合戦』出演を経て、配信、パッケージともに大きな動きを見せた。

 「やはりCMで1年以上にわたって認知される時間があったというのが一番大きいと思います。レコード大賞、紅白出演で幅広い層にアピールできたことに加えて、年明けに情報番組や新聞で取り上げていただいたことも大きかったですね」と話すのは、EMIミュージック・ジャパンの佐藤芳裕氏。楽曲がCMを通して無意識にリスナーの耳にすり込まれていたことが、年明けの動きにつながる布石となった。

 その後もバラエティ番組への出演等を重ねたことで継続的な配信ヒットへとつながり、それが様々なメディアから注目を受けことがさらに拍車を掛けた。シングルの売上もオリコンの10年4/26付週間ランキングで最高位3位を記録した。

「また君に恋してる」『Love Songs 〜また君に恋してる〜』ランキング推移

 今年10月には配信200万ダウンロードを達成したことが発表されたが、若いユーザーが大半を占める配信において、演歌歌手が歌う楽曲のヒットは異例の快挙。これまで客層は50代以上がメインだったコンサートも、30代・40代や家族連れの姿も見られるなど、確実にファン層の広がりを感じるという。東京・タワーレコード渋谷店でのオリジナルストラップの配布や、若い女性ファンだけを集めた新曲「ずっとあなたが好きでした」の発表会を実施するなど、意識的に若者へ向けた施策も展開している。

 「当初は若者にここまで支持されると思いませんでした。「また君に〜」は熟年のカップルが、“また君に恋してる”という気持ちを思い出して伝える “セカンド・プロポーズ”がテーマですから。でも、“また君に恋してる”という気持ちは10代でも持つことがあるし、幅広いリスナーが共感できる歌詞。それに加えて、『NHK歌謡コンサート』などの出演を通して演歌・歌謡ファンにも訴求したことが、大きなヒットにつながったんだと思います」

 様々な情報が行き交う現代、個人の音楽嗜好も細分化し、世代を超えてのヒットは生まれにくくなった。「また君に恋してる」のヒットは、今後の演歌・歌謡ジャンルにとって、非常に重要な意味を持つと言えよう。

「また君に恋してる/アジアの海賊」
演歌・歌謡シーンを席巻した
「また君に恋してる/アジアの海賊」
ジャケット写真

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