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(2010/07/22)

KONAMI『jubeat』シリーズ ヒットの理由

近年、ビジネストークの枕詞に使われる機会も増えた家庭用ゲーム。一方、アミューズメント施設などに設置されるいわゆるアーケードゲームの世界でも、新しい潮流が生まれつつあるという。08年の発売直後からヒットし、話題となってきたKONAMIの音楽ゲーム『jubeat(ユビート)』もそのひとつ。アーケードゲームの現状を取材しつつ、『jubeat』がなぜユーザーに受け入れられたのか、そのヒットの背景を探る。

『jubeat』

『jubeat』
(C)2008 Konami Digital Entertainment

■音楽ゲームの“新規層”開拓に成功、気軽に楽しめる『jubeat』

 16個のパネルを音楽のリズムやメロディに合わせて押していく。基本的にそれだけという、ごくシンプルなゲームが『jubeat』シリーズだが、投入された08年当初から、ゲームセンターなど現場での人気は非常に高いという。都内の大型アミューズメント施設、サントロペ池袋の岡井マネージャーによれば「コアな音楽ゲーム好きとゲーム初心者の両方にアピールしている印象。バージョンアップしても、安定した高い人気を維持しています。シンプルな操作性に加え、一般に人気のある楽曲を多数プレイできることも魅力なのでは」とのこと。

 「アーケードゲームで当社の音楽ゲームファンは膨大といえる人数になっており、ゲームはもちろん、それ以外のサントラなどの二次ビジネスも、このお客様に支えられて良い結果を残せています。このお客様は我々にとって最重要ではありますが、コアだけに閉じた展開は、閉塞に向かうという要素も持ち合わせています。『jubeat』のような、新しい楽しさを持って、間口が広く奥行きがある、コアとカジュアルを同時に満足される商品を制作することは、我々にとっても大きな使命だったんです。

 『jubeat』でのGirl Next Doorなど著名なアーティストの楽曲使用や、mihimaru GTとのコラボ楽曲の投入などは、明確に“新規開拓層”を意識しての戦略です」(コナミデジタルエンタテインメント 執行役員・大田良彦氏)

 ゲーム業界誌『アミューズメント・ジャーナル』編集部の村上敬一氏によれば、「音楽ゲームの最初のブームは『beatmania(ビートマニア)』や『DanceDanceRevolution(ダンスダンスレボリューション)』が社会現象になるほど大ヒットした時代。その後はややマニアックな固定ファンに連綿と受け継がれていました。近年のアーケードゲーム全体の傾向としては、初心者向けゲームとマニア向けゲームに両極化している傾向があります。音楽ゲーム自体はその中でどちらかといえばマニア向けに分類されているものの、本来はリズムに合わせてボタンを押す簡単なシステムのはず。その原点に戻ったかのような『jubeat』は、参加の心理的なハードルが低く、たまたまゲームセンターに遊びに来た人でも気軽に遊べることから、新しい客層の開拓に成功しているようです」と分析する。

【jubeat ripples(ユビート リプルズ)】
【jubeat ripples(ユビート リプルズ)】
音楽に合わせて光るパネルをタッチ。誰にでも簡単で、直観的なプレイが
楽しめるとあって、昨年8月に発売以降、音楽シミュレーションゲームの
コアファン以外にも訴求し、人気を集めている。最大4人でプレイするこ
とができ、オンラインでつながった全国のプレーヤーともゲームが楽しめ
る。最新ヒット曲も多数追加されており、旬な人気曲でプレーが可能。

■進化する音楽ゲーム新作『REFLEC BEAT』の可能性

 「KONAMIという会社がいちばんこだわっているのは、あたりまえのようですが、おもしろさ。ゲームは楽しむためにやるわけで、武者修行をしているわけではありません。それっておもしろいの? という根源的な部分がクリアできなければ話にならない。『jubeat』では、ゲームの構成要素をよりシンプルにして、人間の本能的な快感原則に近いアクションをリズムと結びつけることができた。単純さとおもしろさの新しい見せ方、体感の方法を発見できたことが、幅広い層に受け入れてもらえた要因だろうと思っています」(前出・大田氏)

 今秋にアーケードに投入される予定の新作タイトル『REFLEC BEAT(リフレクビート)』は、『jubeat』とはまた異なる方向性のゲームとなるのだろうか。

 「誰でも楽しめるシンプルなリズム&アクションという点では、基本的な考え方は同じかもしれません。しかし、ゲームとしてはまったく別の楽しさを提供できるのでは、と自負しています。簡単にいえば、エアホッケーをリズムとメロディで再構築したイメージに近いでしょうか。ぜひアーケードで実際にトライしていただければ(笑)」(前出・大田氏)

 複雑さや難易度の高さに“おもしろさ”を見出すユーザーと、シンプルさを求めるユーザー。双方のニーズをにらみつつ、アーケードゲームは今後も進化を続けていく。

 (取材・文/及川望)

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