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(2010/04/30)

映画『てぃだかんかん』の音楽タイアップ戦略

 4月14日にリリースされた山下達郎のニューシングル「希望という名の光」は、映画『てぃだかんかん〜海とサンゴと小さな奇跡〜』(4月24日より公開中)のために書き下ろされた新曲だ。岡村隆史主演による感動実話のラストを飾る同曲誕生の経緯と主題歌起用の狙いについて、映画のプロデューサーを務める春名慶氏に聞いた。

 『てぃだかんかん〜海とサンゴと小さな奇跡〜』は、沖縄の海を舞台に、サンゴ礁再生に奮闘する夫婦が“奇跡”を起こすまでを描いた物語だ。世界で初めて養殖サンゴの移植と産卵を成功させ、07年に青年版“国民栄誉賞”とも言われる「人間力大賞」や「内閣総理大臣奨励賞」を受賞した金城浩二氏(岡村隆史)。彼とその妻(松雪泰子)、そしてふたりの夢をサポートする周囲の人々が歩んできた実話をもとに、『デトロイト・メタル・シティ』の李闘士男監督が映画化し、笑いと涙あふれるヒューマンドラマに仕上がっている。

 そんな感動作のラストに深い余韻を与える珠玉のバラードが、主題歌の「希望という名の光」。今年で音楽活動35周年を迎えた山下達郎が同作の脚本を読んで気に入り、「実話に基づく映画なので、いつも以上に物語に寄り添うメロディ」を心がけて書き下ろした同曲は、「ずっと一緒さ」「僕らの夏の夢」に続くバラード三部作の完結編となる。


■映画における重要な要素の半分は「音楽」

 主題歌の書き下ろしを依頼したのは、『世界の中心で、愛をさけぶ』(平井堅「瞳をとじて」)や『いま、会いにゆきます』(ORANGE RANGE「花」)、『クロ−ズド・ノート』(YUI「LOVE&TRUTH」)など、自身のプロデュース作品から多くの映画主題歌ヒットを生み出してきたショウゲートの春名慶氏。自らを「主題歌フェチ」と称し、劇中の音楽については監督以上に神経を注いでいることもあると語る春名氏にとって、主題歌は映画にとって最も重要な要素のひとつだ。

 「『東京ラブストーリー』や『101回目のプロポーズ』などを観て育った世代である僕にとって、主題歌はその物語が持っているテイストや世界観を一言で伝えられる“イメージ・リーダー”という認識です。今回、達郎さんに主題歌をお願いしたのは、映画主題歌を考えるうえで重要な“3つのT”のすべてにおいて、達郎さんの楽曲が合致すると考えたから。すなわち、『てぃだかんかん』のTargetとTone&manner(作風)、そしてTimingです。最後のTに関しては、製作サイドの思惑とアーティストのリリーススケジュールが噛み合うことも含まれますが、その点でも今回は非常に恵まれました」

 映画公開と主題歌CD発売のプロモーションを具体的に連動させたのが「希望という名の光」のPVだ。映画本編の映像を前面に押し出したものではなく、主演の岡村隆史が映画で演じた主人公のイメージを彷彿とさせるキャラクターで登場。映画の世界観をさりげなく演出しながら、ラストで映画の冒頭シーンにつながるという内容は、ひとつの映像作品としても秀逸で、好評を博している。

 「極端に言うと、映画を構成する要素の半分は音楽と主題歌だと思っています。つまり、監督が撮ってきた映像を基点としたら、それにプラス30点とか40点加算させていくことができる。作品にとってそれぐらいの “伸びしろ”をつくれる効力を、音楽や主題歌はもたらしてくれます」(春名氏)

 単なるタイアップの枠を超え、映画と楽曲の幸福な出会いが実現したといえる今回のマッチング。その相乗効果が、『てぃだかんかん』のロングランと「希望という名の光」のロングセールスをもたらすことを期待したいところだ。

『てぃだかんかん〜海とサンゴと小さな奇跡〜』
公開:4月24日
配給:ショウゲート
監督:李闘士男
出演:岡村隆史、松雪泰子、吉沢悠、國村隼、渡部篤郎、原田美枝子 ほか
(c)2010『てぃだかんかん』製作委員会

「希望という名の光」
山下達郎
「希望という名の光」

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