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(2010/04/16)

映画が盛り上げるクラシック・イヤー

 ショパン生誕200周年を迎えて盛り上がるクラシック音楽シーンに花を添えるように、『のだめカンタービレ 最終楽章 後編』をはじめ、名曲の数々をフィーチャーした世界各国の「クラシック音楽」映画が一気に公開される。劇場の盛り上がりが、クラシックファンの裾野をさらに拡げていきそうだ。

■名曲の数々が“売り”

 近年、映画にクラシック音楽を使用する傾向が高まりつつある。名曲であればあるほど、メロディの認知度が圧倒的に高く、何より映像に馴染みやすいことが理由として挙げられるが、製作において音楽に割く予算を実質的に抑えられる事実も見逃せない。

 その一方で、積極的にクラシック音楽を軸にすえた作品が幾つも生まれてきている。最も顕著なのが、作曲家やその時代に焦点を当てた作品で、1月に公開された『シャネル&ストラヴィンスキー』や、4月10日より公開中のイタリア/スペイン映画『ドン・ジョヴァンニ 天才劇作家とモーツァルトの出会い』などはその好例だ。後者はモーツァルトとともに歌劇『ドン・ジョヴァンニ』や『フィガロの結婚』を生み出した劇作家ロレンツォ・ダ・ポンテの軌跡を、スペインの巨匠カルロス・サウラが紡いでいる。随所に流れるモーツァルトの名曲の数々が“売り”となっている。

 そうした動きのなかで、クラシック音楽の魅力を最も身近な存在にしたのは、やはり『のだめカンタービレ』だろう。原作コミックを皮切りにテレビドラマ、テレビアニメーションと続くなかで、クラシック音楽のCDが“のだめ現象”と呼ばれるほど売れ行きを伸ばしたのは記憶に新しい。劇場版も昨年12月に前編が公開され、『のだめカンタービレ 最終楽章 後編』が4月17日より公開される。

 ラヴェルの「ピアノ協奏曲ト長調」やモーツァルトの「2台のピアノのためのソナタ ニ長調K.448(375a)」、ベートーヴェンの「ピアノ・ソナタ第8番ハ短調op.13(悲愴)」などなど、圧巻の名曲群が披露され、のだめ(上野樹里)と指揮者=千秋(玉木宏)のコミカルな恋の顛末に、素晴らしい余韻を生み出している。40億円の興行収入をあげた前編の好調な動員の余勢を駆って興行的にも大ヒットが約束されており、関連CDのセールス拡大によってクラシック音楽への注目度がさらに増すことも期待される。

■フランス版“のだめ現象”

 “のだめ現象”のようなクラシック音楽ブームをフランスで巻き起こした『オーケストラ!』も、同じく4月17日より公開。フランスで公開された際には『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』を抑えて、パリでオープニング成績ナンバーワンを記録。ニセのボリショイ・オーケストラがパリで公演を行うという奇想天外な設定のもとで、モーツァルトの「ピアノ協奏曲第21番ハ長調KV467」やハチャトリアンの「剣の舞」などがゴージャスに挿入されていく。

 なかでも映画のクライマックスを飾るコンサートシーンでは、チャイコフスキーの「ヴァイオリン協奏曲ニ長調op.35」が12分超にわたって演奏され、圧倒的な感動をもたらす。フランスでは昨年のクラシック音楽CDの売上1位を飾ったのは同協奏曲で、間違いなく大ヒットしたこの映画の影響だと言われている。

 今年は“ピアノの詩人”フレデリック・ショパンの生誕200年にあたり、4月28日より開催される『ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン』をはじめ、さまざまな演奏会やイベントが企画されている。映画関連でいえば、東京・恵比寿にある東京都写真美術館ホールが、ショパンの若き日の愛と苦悩を描いた34年のドイツ映画『別れの曲』を、4月29日より国内初上映する(日本では翌35年に公開された、俳優だけを入れ替えてつくられた同映画のフランス語版が大ヒットした)。古典的な名画でクラシック音楽を堪能しようという企画だ。

 クラシック音楽がこうしたバラエティに富んだ邦洋の映画との相乗効果によって脚光を浴びることは、音楽シーンにとっても望ましい。

『のだめカンタービレ 最終楽章 後編』
『のだめカンタービレ 最終楽章 後編』公開:4月17日
配給:東宝
C 2010フジテレビ・講談社・アミューズ・東宝・FNS27社

『のだめカンタービレ コンプリートBEST 100』
『のだめカンタービレ コンプリートBEST 100』
後編の公開に合わせて、テレビドラマからアニメ、映画まですべての「のだめクラシック」を
集めた究極のベストアルバム『のだめカンタービレ コンプリートBEST 100』が
4月7日に発売。4月19日付アルバムランキングで初登場11位にランクイン

『オーケストラ!』
『オーケストラ!』
公開:4月17日
配給:ギャガ
C 2009 - Les Productions du Tresor

『別れの曲』
『別れの曲』
公開:4月29日
配給:T&Kテレフィルム

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