ヒットがみえるエンタメマーケット情報サイト

  • ORICON BiZ onlineのご案内
  • お問い合わせ
  • サイトマップ

ニュース一覧 > CLOSE UP

(2010/03/04)

違法DL問題、各国の最新事情

 国際レコード連盟(IFPI)が1月21日に発表した、09年のデジタル音楽市場の動向をまとめた「IFPI Digital Music Report 2010」。デジタルが4分の1以上を占めるまでに拡大した音楽市場にあって、焦眉の課題である違法行為対策について具体的な改善事例を示している。


■デジタル音楽伸長の背景

 「IFPI Digital Music Report 2010」によれば、09年における世界全体のデジタル音楽関連の売上額は前年比112%となる42億ドル。さらに、音楽関連会社の売上に占めるデジタル商品の割合が27%を記録するなど、デジタル音楽の市場規模は引き続き拡大傾向にあると伝えている(囲み1参照)。

デジタル音楽ビジネスの進捗(03〜09年)

 その背景にあるのは、定額購入サービスや音楽がバンドルされた機器やブロードバンドの普及拡大、あるいは欧州各国を中心に人気を集めている「Spotify」に代表される、広告収入を基盤とした音楽ストリーミング・サービスなどの台頭だ(囲み2参照)。こうした急速に発展し、多様化しつつある音楽へのアクセス方法が、デジタル音楽の伸長を後押ししていると同レポートは指摘している。

09年に音楽関連会社が契約を交わした主な「パートナー」


■法整備の進展が実を結んだ実例

 しかしながら一方で、不正なファイル交換などの違法行為が、世界各国の音楽市場に深刻なダメージを与えていることを、具体的な例を挙げて報告している。

 音楽業界全体におけるデジタル収益は04年と比較して940%伸長しているものの、フィジカルを含めた音楽市場全体の売上は30%減少。その主な要因として同レポートが指摘しているのが、世界各国で猖獗を極めている著作権侵害行為だ。

 とりわけ自国のアーティストや音楽産業が壊滅的な打撃を蒙っている事例として挙げられたのが、フランスとスペイン、ブラジルの音楽市場だ(囲み3参照)。

違法行為が国内の音楽業界に大きな打撃を与えている例

 IFPIの会長兼CEOを務めるジョン・ケネディ氏は、このような現状を打開する方策として法整備の強化など、各国政府による迅速な対応の重要性を強調している。と同時に「graduated response」と呼ばれる、違法行為を行うユーザーに対して累進的に罰則を科していく弾力的な施策(「スリーストライク法」などがこれに当たる)が有効に機能した成功例を同レポートは報告している。具体的には09年に然るべき法整備を進展させ、一定の成果を挙げつつある韓国とスウェーデンの実例だ(囲み4参照)。

法整備の進展が一定の成果をあげている例


■具体的な措置は日本でも加速

 世界各国と同様に、ユーザーの著作権侵害行為が音楽市場全体に大きな影を落としている日本においても、1月1日より改正著作権法が施行されるなど、より具体的な措置が講じられ始めている。

 2月22日には、著作権関連団体やインターネット・サービス・プロバイダ(ISP)団体などが設立した「ファイル共有ソフトを悪用した著作権侵害対策協議会」(CCIF)が、著作権者に無許諾でWinnyネットワーク上にファイルをアップロードしたユーザーを特定し、警告メールを送る取り組みを3月1日よりスタートすると発表。IFPIのレポートが報告したように、違法行為に対するこうした具体的なアクションが日本の音楽市場においても実を結ぶのか、注意深く見守っていきたい。

Go to Page Top


週刊『コンフィデンス』とは

@音楽・映像・書籍のランキング&マーケット動向
Aエンタテインメント市場の調査・分析
B人気作のヒット分析
C業界キーマンのインタビュー

などが網羅できる定期購読誌です。


コンフィデンス 雑誌購読のお申し込み

 

Go to Page Top