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(2010/02/16)

「配信×CD」コンピの市場拡大戦略

“デジタルとフィジカルの融合”を具体的な商品として実践したコンピCD『着ラブ』が、2月17日にユニバーサルミュージック(UM社)よりリリースされる。配信サイト最大手「レコチョク」初の“オフィシャル・サポートCD”と銘打たれた同作品に込められた意図と戦略とは何か? レコチョクとUM社の担当者に、「配信×CD」の連動から生み出される可能性について聞いた。


■明確なコンセプトに基づいた「配信ヒットのコンピ」

 レコチョクがオフィシャル・サポートというかたちで初めてパッケージ商品に参加したコンピアルバム『着ラブ』がUM社よりリリースされる。バレンタインそしてホワイトデーと続く“恋の季節”に合わせて発売される本作は、着うたや着うたフルなどの配信ヒットから火が点いたラブソングで構成されている。

 1曲目に収録されたヒルクライムによる昨年のヒット曲「春夏秋冬」が象徴するように、切ない“泣きうた”が昨今の配信ランキングを賑わすなかで、“配信ヒットのコンピ”でありながら、ただ単に配信からヒットした楽曲を集めたものではなく、コンピとしてのコンセプトがしっかりあるところに共感したことが『着ラブ』共同展開の決め手になったとレコチョクの担当者は語る。

 配信のコアユーザーのみならず、グレーゾーンまでターゲットは幅広く設定。さまざまな種類のコンピが店頭に並ぶなか、UM社では拡販に向けて、「ケータイ発の大ヒット・ラブソングという身近さと、いずれもレコチョクの各ランキングでTOP5入りしたセールス実績のある楽曲というブランド力や信頼感」を訴求していくという。


■“配信止まり”にはさせない新たなビジネスモデルを構築

 着うた先行配信から生まれたヒットをCDセールスへとつなげるリリース戦略がすっかり定番化するなか、今回のコンピは“デジタルとフィジカルの融合”をより具体的なかたちとして落とし込んだ商品といえる。

 「特に新人アーティストにおいては、ここ数年で配信ヒットを重ねてアルバムへという流れが確立できましたが、今後はさらにパッケージ購入のハードルを下げる意味でも、本作のように配信ヒットを軸にしたカレントコンピという売り方も新たなビジネスモデルのひとつとして考えていきたいと思います」(UM社の担当者)

 こうした取り組みの背景には、配信から続々とヒットが生まれる一方で、ユーザーの音楽消費が“配信止まり”になってしまうケースも少なくないという現状に対するレコードメーカーやコンテンツ・プロバイダ側の危機感が窺える。

 「新人、特に女性アーティストは配信で爆発的にヒットしてもその勢いがパッケージの売上まで続かず、ユーザーは次に出て来た別のアーティストに興味を向けてしまうという傾向が見受けられます。レコチョクは配信で音楽ビジネスを展開していますが、いくら配信のセールスが好調でも、アーティストが大きく育たなくては市場全体がシュリンクしてしまう。それは当社にとっても大きなダメージです」(レコチョクの担当者)

 「配信×CD」の相乗効果によってデジタル発のヒットをフィジカルで最大化するためのトライアルという意義を持つ『着ラブ』。と同時に、レコチョクにとっては同社のサイトから生まれたヒット曲を集めたパッケージ商品が店頭に並ぶことによるブランド価値のさらなる向上、一方のUM社をはじめとするレコードメーカーにとってはコンピ発売による収録アーティストのパッケージ売上アップも視野に入れている。

 プロモーションはもちろん、レコチョクが展開する通販サイトでの販売など、デジタルとフィジカルの融合を販促においても実践。何よりも音楽市場の活性化と拡大を目指した今回の取り組みが大きな実を結ぶことを期待したい。なお、レディー・ガガやブラック・アイド・ピーズ、ネリーなどの楽曲を収めた洋楽編『着ラブ 洋楽うたヒッツ』も同時発売される。

『着ラブ』
レコチョク初の“オフィシャル・サポートCD”『着ラブ』は2月17日発売

『着ラブ』収録曲

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