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(2010/01/08)

ゴールデン・グローブ賞から占うオスカーの行方

 直近では、受賞効果によってロングランヒットとなった『おくりびと』の例が示すとおり、アカデミー賞の権威が影響力を持つ映画界。とりわけ良質ながらも内容的に地味な作品をプロモーションする洋画配給会社にとって、同賞の行方は大きな意味を持つ。その“前哨戦”として近年、注目度を増しているのが「ゴールデン・グローブ賞」だ。

■受賞の“権威”は健在

 毎年、新春の映画界は賞取りレースの話題で盛り上がるが、その頂点となるのがアメリカのアカデミー賞。今年は授賞式が3月7日(現地時間)と、昨年の2月22日よりも2週間ほど遅れての発表となるため、賞をあてこんだ作品の公開時期はさらに難しいものとなりそうだ。受賞時に公開中なのがベストのタイミングということで、これまで該当作品は2月公開が多かったが、今年は授賞式まで話題を維持できるかどうかが鍵となる。

 映画界がこれほどアカデミー賞を重視する理由は、カンヌ国際映画祭を含めた世界中の映画賞のなかで、最も認知度が高く動員動機になるという統計が出ているからに他ならない。アカデミー賞自体はハリウッドの映画業界内の賞であり、そこには業界としての思惑や、その時の社会・政治的な動向が反映されやすいのだが、アメリカ映画界はそうしたことを払拭するように、授賞式をショーアップして世界中で中継する戦略をとり、世界にその権威をアピールしてきた。実際、昨年の『おくりびと』の大ヒットはアカデミー賞外国語映画賞受賞によってもたらされた部分が大きい。そして特に洋画にとっては通常、受賞作品には地味目なものが多いだけに、まずノミネートされるか否かが死活問題。必然的にアカデミー賞前に数多く発表される批評家賞などに着目することになる。

 まして今年からアカデミー賞は作品賞に10本の作品をノミネートすると発表している。これまでの5本から倍に増やした経緯は、数を増やせば贔屓の作品を応援する層が授賞式に注目するというのがアカデミー協会の本音。中継料を維持するためにはテレビの視聴率が大きく左右するからだ。もっとも、これによって今までは不利といわれていたコメディやエンターテインメント志向の作品にも門戸が広がったと概ね好評を博している。


■かぶりがちなノミネート

 こうしたアカデミー賞を占う指針になるのが、ゴールデン・グローブ賞だ。在ハリウッドの外国記者協会が選ぶ賞として何より、部門を細かくジャンル分けしている点で、回を重ねるごとに注目度が高まっている。作品賞に関しても、ドラマ部門とミュージカル・コメディ部門に分けて、各5本の作品をノミネート。ここで選ばれた作品群のほとんどがアカデミー賞でもノミネートされるとあって、67回目を迎えた今年は特にその選択に熱い視線が注がれた。

 昨年12月15日に発表されたノミネーションは、ゴールデン・グローブ賞らしく実にバラエティに富んでいる。まずドラマ部門をみると、現在全世界でヒット中の『アバター』を筆頭に、クエンティン・タランティーノの『イングロリアス・バスターズ』、ジョージ・クルーニー主演の『マイレージ、マイライフ』、じわじわとクチコミでヒットに繋げた成長のドラマ『プレシャス』、イラク戦争を扱ったキャサリン・ビグロー監督作『ハート・ロッカー』の5本。メディアは“キャメロンと元妻ビグローの対決”を煽るなど、その選択は大きな話題を呼んでいる。

 ミュージカル・コメディ部門は、日本公開中の『(500)日のサマー』や『ジュリー&ジュリア』、2月に公開されるロマンチック・コメディ『恋するベーカリー』、日本ではなぜかDVDストレートとなってしまった全米大ヒット作『ハングオーバー』、ヒット・ミュージカルの映画化『NINE』の5本が選ばれている。クリント・イーストウッド監督作『インビクタス/負けざる者たち』が選から漏れたのは不思議だが、アカデミー賞のノミネーションではどうだろうか。

 ゴールデン・グローブ賞とアカデミー賞はノミネーションは重なるが、受賞作は異なることが多い。まずは今年のゴールデン・グローブ賞の発表を待ちたい。

第67回ゴールデン・グローブ賞「作品賞」2部門のノミネート作品

『アバター』
全世界で大ヒット中の『アバター』も作品賞候補
(C)2009 TWENTIETH CENTURY FOX

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