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(2009/11/26)

年賀状で表現する「自分らしさ」
キーワードは「手軽さ」「一覧性」

 メール年賀派が増加し、「ウェブポ」「ミクシィ年賀状+」といった新電子年賀状サービスが次々に登場することで、いっそう手作り年賀状派は減っている…、と思いきや、11/16付BOOKランキングTOP100内には年賀状作成本が16作ランクイン。これは、昨年同時期のランキング(8作)の倍となっており、昨年よりも1〜2週出足は早く、動きもいい。また、新たにこの分野に進出してくる版元も少なくなく、現在は70点以上が市場に出回っているという。はたしてその理由とは?


■多様化する年賀状関連書籍、ひとりで数冊購入する人も

 「不況の時期には、お歳暮や挨拶回りの代わりに年賀状で済ませる人が増える」というのも、よく聞く話ではある。とはいえ、年賀状の発行枚数は年々減り続け、今年は前年比12.1%マイナスの36億4280万枚。それなのになぜ、書籍の売上げは伸長しているのだろうか。

年賀状関連書籍の売れ筋上位10作品の売上動向

 「確かに、書籍の売上げは去年まで右肩上がりでした。メールやネットのグリーティングカードで済ませる人もいますが、パソコンで年賀状を作りたい人は確実に増えているという実感です。年賀状発行枚数も、最終的には38〜39億枚になるのではなないか、と見ています」と語るのは、『年賀状CD−ROM イラスト 9000』など、関連書を10数点出版するインプレスジャパンPCクリエーション編集部・高橋隆志編集長。

 同氏によれば、「パソコンの普及」「プリンターの普及」とともに書籍の売上げが徐々に伸び、「インクジェットはがきの発売」がダメ押ししたかたちだという。

 「書籍の良さは、やはり一覧性。作成方法や無料素材を提供するサイトもありますが、探すのが面倒というのはあります。『家族で見たいから』と書籍を購入する人も多いです」

 購入層は30〜40代の男女が核だが、最近はシニアや若者にも広がりを見せている。そんな状況に対応すべく、書籍の内容も多様化。タイプ別のものを数冊ずつ出版する版元が多い。

 去年はおしゃれなイラストが豊富に入ったものが好調だったが、今年はデジカメ用書籍の売れ行きが好調。どちらも、主な購買層は女性で、休日のショッピングセンターでの動きが顕著だ。「自分らしい年賀状をつくりたい」という理由から、ひとりで数冊購入する人も多いという。


■「家こもり」現象と相まって女性を中心に年賀状ブーム到来!?

 今年、『パパッと出せる年賀状』の売れ行きが飛び抜けていいという紀伊國屋ららぽーと横浜店によると、「家族でショッピング中の主婦の方が、書店で平積みされた書籍に目を留め、購入するケースが多い」と、女性層に支持を受ける書籍がよく動いている点を強調する。

 「結婚や出産を機に、年賀状を出そうと考える人が多い。デジカメ用の書籍が好調なのは、まさに子どもの写真入りの年賀状を作りたいというお母さんが多いからです。写真にさらにイラスト素材を加え、よりオリジナリティを追求する方も少なくない」と高橋氏。

 一眼レフカメラやトイカメラのヒットが象徴するように、近年、女性のデジカメ需要が増えたことが、このデジカメ年賀状書籍の売上拡大の要因になっているというわけだ。 さらに、主婦に限らず、手軽にオリジナル年賀状がつくれるようになったぶん、友だち用・上司用・親戚用など、相手によって作り分けする人も増えているという。

 「『つくるのが楽しい』『簡単にできるなら年賀状を出してみよう』という読者も多いようで、『何種類もつくりました』という声もたくさんいただいています。そうしたニーズに応えるため、『いかにストレスなく楽につくれるか』に重点を置いた内容にしています」とは、『パパッと〜』を出版する翔泳社第一編集部・臼井編集長。

 音声メッセージが送れるQRコード付きのハガキや、「ウェブポ」「ミクシィ年賀状+」などの新サービスの登場によって、さまざまなパターンの年賀状が送れるようになった今、手作りの「オリジナル年賀状」が盛り上がりをみせている点は興味深い。不況による「家こもり」傾向が進むなか、年賀状でちょっとした「自分らしさ」を表現し、他者とのコミュニケーションを図ろうとする現代人の姿が浮かび上がる。

『パパッと出せるデジカメ年賀状 2010』
『パパッと出せるデジカメ年賀状 2010』
SE編集部・編/819円(税込)/翔泳社・刊

『世界一簡単にできる年賀状 2010』
『世界一簡単にできる年賀状 2010』
460円(税込)/宝島社・刊


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