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(2009/10/05)

千秋楽公演を全国で同時生中継
人気ミュージカル『テニスの王子様』成功の秘訣

 近年、漫画・アニメが原作のミュージカルが相次いで制作され、舞台の1ジャンルとして確立しつつある。その草分けであり、人気・動員ともにいまだ他の追随を許さないのがミュージカル『テニスの王子様』だ。公演ごとに動員を伸ばし続け、いまやプラチナ舞台ともなったテニミュの成功の秘訣とは。

テニスの王子様

 人気漫画『テニスの王子様』を原作とするミュージカル『テニスの王子様』(テニミュ)が、若い女性を中心に熱烈なファン層をつかんでいる。原作は主人公の天才テニス少年・越前リョーマが属する「青春学園テニス部」が、数々のライバル校と対戦しながら全国大会優勝を目指すまでを描いたスポーツ漫画。ルックス、人格ともに個性豊かな美少年キャラが多数登場することから、少年誌でありながら女性ファンが多いことでも知られる。

 ミュージカル版はその原作を忠実に再現することをコンセプトに「青学VSライバル校」というスタイルで描かれる。03年の初演以来、動員はうなぎ上りで、特に千秋楽は最も入手困難なチケットのひとつ。原作が世界的に人気が高いことから、近年はアジア圏やヨーロッパ圏からの来場者も多く、昨年は韓国、台湾での公演も大成功を収めた。

 これほどまでにファンを熱狂させるのは、漫画から抜け出してきたかのような登場人物にそっくりのキャストたち。出演者は若手の男性俳優のみで構成され、この舞台でデビューを飾る者も多い。当然、技術的には未熟なキャストも少なくないが、若いゆえに吸収力も高く、長きにわたる公演が終わる頃には目を見張るほどの“進化”を遂げるという。彼らの成長を同時体験できることも、リピーターをつかんでいる要因のひとつだ。

 数回の公演で主役校キャストが一新される“卒業システム”も、この舞台シリーズが常に新鮮さを失わない一因。TBS系ドラマ『ROOKIES』で人気を確立した城田優もテニミュ出身者のひとりであり、数々の若手俳優がここから舞台、映像分野へと羽ばたいている。

 また主役校キャストのみならず、ライバル校キャストにも熱狂的なファンがついているのも本作の特徴だ。そのため公演DVD・CDだけでなく、各校にスポットを当てた映像集、人気キャラクターのミュージカル・ナンバーなどで構成されたCDをはじめ、様々な切り口のパッケージも好評。公演においてもパンフレットはもとより、各キャストの生写真などのグッズもビジネス面で成功している。

 なおキャストは若手ながら、制作陣には舞台畑のトップクリエイターを揃えている。重要な見せ場であるテニスのラリーで、ボールのバウンドや軌道を効果音とピンスポットや映像などで表現し、斬新かつ工夫を凝らした演出は舞台界でも評価が高い。一般に女性ユーザーは安作りのものには足を運ばない傾向にある。舞台としてのクオリティの高さもまた、女性ファンを離さない要素である。

 夏冬の本公演が終了した後にはミュージカル・ナンバーを中心としたコンサート「Dream Live」が東京体育館、横浜アリーナなどの大会場で行われる。公演ではマナーを守って静かに観劇するファンも、ここではペンライトを振って歌い踊るというカタルシスを味わう。テニミュはミュージカルの新たな楽しみ方を生み出したと言えるだろう。

 現在上演中の「The Final Match 立海 First feat. 四天宝寺」では、10月4日の千秋楽公演を全国の映画館で同時生中継するというミュージカルでは珍しい試みを実現。主要都市のチケットは即日完売した。エンターテインメントの新たな可能性を次々と開拓するテニミュに今後も注目したい。

(取材・文/児玉澄子)

テニスの王子様グラフ

(ORICON BiZ9月28日号より抜粋)

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