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(2009/10/02)

「0.3%」では収まらない韓国映画の実力
ポン・ジュノ監督最新作など注目作品めじろ押し

『私の頭の中の消しゴム』などの作品が大ヒットを記録した数年前から一転、日本の興行シーンにおける韓国映画を取り巻く環境は決して良好とは言えない。韓国国内を賑わすヒット作に、ハリウッドをはじめ世界中から熱い視線が送られるなか、今秋以降も数多く登場する韓国映画の注目作は、日本でも存在感を示せるだろうか?

 熱しやすく冷めやすい日本人にとって“ブーム”は功よりも罪の方が大きいようだ。韓国映画が話題になることがめっきり少なくなってしまったのはその好例。韓流が定着して支持を集めているのはもっぱらテレビドラマで、劇場用映画はいくら注目作が公開されようとも、あまり動員に結びつく結果が出てきていない。

 現実に、今年上半期の国別興行収入シェアでも14本が公開されているにもかかわらず、韓国映画は0.3%に留まっている。そのなかにはアメリカがリメイク権を手に入れた『チェイサー』や『セブンデイズ』のようなクオリティの高い作品も含まれている。今年前半の興行シーンはとりわけ日本映画に偏った傾向があるにせよ、この事態は決して楽観できるものではない。“キムチ・ウェスタン”『グッド・バッド・ウィアード』が今夏、かなりの数のテレビスポットを打ったのはそうした危機感の表れだろう。

韓国映画グラフ

 一方で、公開予定作品は今秋以降も決して少なくない。インターネット小説をもとにした、ソン・スンホン主演の切ないラブコメディ『あいつはカッコよかった』や、ベストセラー小説を原作にしたラブコメディ『妻が結婚した』、3人の男女の心理を繊細に描き出したラブストーリー『キッチン〜3人のレシピ〜』、第23回福岡アジア映画祭最優秀作品賞に輝いたラブコメディ『甘いウソ』など、コアな韓流ファンに向けた作品がずらりと並んでいる。

カンヌ国際映画祭で絶賛されたポン・ジュノ監督の人間ドラマ

 とりわけ話題となるのが、『殺人の追憶』や『グエムル−漢江の怪物−』などで、日本でも脚光を浴びた監督、ポン・ジュノの新作『母なる証明』だ。女子高生惨殺事件の容疑者となった息子を救うべく、真犯人を追う母親の姿をリアルに紡ぎだしたヒューマン・ミステリーで、韓国の国民的女優キム・ヘジャと、人気男優ウォンビンのキャスティングも話題になっている。今年のカンヌ国際映画祭<ある視点>部門に出品されるや、「サスペンスを超えた人間ドラマ」と絶賛された。出演者、スタッフと5年の歳月をかけて熟成させたポン・ジュノの新たな一歩が存分に堪能できる仕上がりとなっている。

 ポン・ジュノ以上に個性を発揮しているのが、『気まぐれな唇』や『浜辺の女』などで知られるホン・サンス。新作の『アバンチュールはパリで』は、パリを舞台に画家が繰り広げる恋の駆け引きが軽妙に描かれる。ウディ・アレン的なウィットとほろ苦さを散りばめた、本音のラブコメディを得意にするホン・サンスが普段着のパリを活写しつつ、男女の機微を浮き彫りにしている。“韓国のゴダール”とヨーロッパで評されている理由はわからないものの、ヨーロッパでは注目度抜群。韓国屈指の個性派と目されている。

 この2本に加えて、『私の頭の中の消しゴム』によって日本で人気が爆発したチョン・ウソンが『グッド・バッド・ウィアード』に続いて主演した『きみに微笑む雨』も見逃せない。『八月のクリスマス』や『四月の雪』など、愛のドラマを細やかに描く匠ホ・ジノが中国・四川省を舞台に描き出す切ないラブストーリー。相手役が中国のカオ・ユアンユアンという異色の顔合わせも話題となっている。

 さらに11月21日からは“韓流シネマフェスティバル2009”が東京・シネマート六本木で開催され、08年〜09年の新作が集結する他、12月には老いた農夫と牛の暮らしを見つめたドキュメンタリー『牛の鈴音』も公開される。地味な内容にもかかわらず、口コミで観客が押し寄せ、韓国興行ランキングで2週連続首位を記録した作品。韓国映画の幅広さや実力を知るには格好の作品と言われている。

 

韓国映画
『母なる証明』
公開:10月31日
配給:ビターズ・エンド
(C)2009 CJ ENTERTAINMENT INC. & BARUNSON CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED

(ORICON BiZ9月28日号より抜粋)

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