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(2016/12/19)

『爆笑ヒットパレード』50周年、国民的番組を“絶やさない”作り手の思いとこだわり

『爆笑ヒットパレード』(フジテレビ系)演出・チーフプロデューサーの藪木健太郎氏
『爆笑ヒットパレード2016』の番組カット、MCを務めるナインティナイン


 お正月特番『爆笑ヒットパレード』(フジテレビ系)が、17年元日の放送で50周年を迎え、番組史上初のゴールデン帯での放送が決定。50年続く番組作りのこだわりと今回の見どころを演出・チーフプロデューサーの藪木健太郎氏に聞いた。


■お正月の風景の一部になれる番組として、次の世代に繋げたい

 1968年に始まったフジテレビの正月恒例特番『爆笑ヒットパレード』が、2017年に放送50周年を記念し、番組史上初のゴールデンタイムでの放送が決定した。毎年元日の午前中から夕方にかけて生放送されるバラエティ特番で、時代時代のお笑いの流行に合わせ、内容や構成には変化をつけながらも、ベテランから若手芸人までが揃い踏み、スタジオでのネタ披露やトーク、中継などを展開する伝統が受け継がれてきた長寿番組である。

 17年元日には、その50年の歴史を振り返る収録番組『祝! 50周年“爆笑ヒットパレード”3時間ゴールデンSP(仮)』を放送。人気芸人の初登場シーンや、時代を彩ったギャグなどの貴重映像を観ながら、芸人たちがトークを繰り広げる内容となる。

 「現存する最古の映像は75年元日放送分でした。初期の頃、バラエティは放送したらそれで終わりという感覚で、再利用する発想もなかったんですね。今回放送する映像もほとんどが初出しです」(演出・チーフプロデューサー、藪木健太郎氏/以下同)

 貴重なのは初期映像だけではない。たとえば08年より司会を務めているナインティナインが、吉本印天然素材のメンバーとして登場している回は若い視聴者には新鮮に、30〜40代の視聴者には懐かしく映るだろう。またビートたけしや明石家さんまなど、大御所たちの若き時代の奮闘ぶりは、世代によっては驚きも大きいはずだ。

 「過去映像によって、スタジオの芸人たちからも『これを観てお笑いを目指した』といったコメントや、自分の原点を振り返るトークが飛び出すと思いますが、視聴者にとっても自分の原風景を思い起こすような番組にしたいですね。お笑いですから歌ほどセンチメンタルに記憶を喚起するものにはならないにしても、『小学生の頃、よくこのギャグをモノマネしていたよね』といった家族の会話も生まれるような番組を目指したい」


■根底は変えず、時代に合わせた新陳代謝を

 一方、日中には例年通りの生番組が放送される。ちなみに番組初期は獅子舞や神楽といった縁起物の伝統芸も多く演目に組み込まれていたという。時代を経て演芸の主流は漫才やコントへと変遷していったが、番組の根底にある「賑々しくめでたい雰囲気」は今も変わらない。

 「コンセプトは『日本のお茶の間に初笑いをお届けすること』。テレビを通して家の中がお正月の空気に染まっていくような番組を理想に、色使いや音、笑いの量や内容にも気を配っています。ネタ的には家族の誰かが笑いづらいものは、たとえ数字が取れるとしても避けます。普段バラエティ番組を作るときは時代の少し先を狙うなど斬新さを意識しますが、お正月番組に必要なのは押し出しよりも、ご家庭の空気と溶け合うことだと諸先輩方から教わりました」

 テレビを中心に家族が集う風景が薄れゆくなか、年末年始でも“国民的番組”は減りつつある。同局でも『新春かくし芸大会』は、10年の元日で47年の歴史に幕を閉じている。

 「番組を終わらせるのは簡単ですが、その時点で積み上げてきたノウハウは喪失し、二度と取り戻せない。だからこそこの番組は『終わらせてはいけない』という諸先輩方の思いを原動力に、コンセプトを守りつつ、時代に合わせてたゆまず新陳代謝することで、50年続いてきました。来年もその思いを受け継ぎ、視聴者にとってお正月の風景の一部になれる番組として、次の世代に繋げたいです」
(文:児玉澄子)

(コンフィデンス 16年12月26日号掲載)


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