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(2014/10/27)

独特の存在感 きゃりーやゲス所属レーベル「unBORDE」


昨年(13年)に開催された「unBORDE」レーベルのイベントの様子。今年は「unBORDE Xmas PARTY 2014」として12月23日、東京台場・Zepp Tokyoで開催する

 レーベルカラーが薄れるなかにあって独特の存在感を放つ、ワーナーミュージック・ジャパンの「unBORDE」。このほど恒例となったレーベル主催のクリスマスイベントの開催が発表されたが、今回は、来年実施するツアーに向けて、布石を打つ意味合いもあるという。


■15年はレーベル主催のツアーを全国展開

 スペイン語で「境界線やエッジ」を意味する、ワーナーミュージック・ジャパンのレーベル「unBORDE」(アンボルデ)が、今年12月に設立4周年を迎える。12月23日には東京台場・Zepp Tokyoでクリスマスライブイベント「unBORDE Xmas PARTY 2014」を開催することも発表された。

 レーベル名を冠したイベントは3回目となるが、今回はその意味合いが少々異なる。来年、レーベル主催のツアーを全国で展開しようと目論む同レーベルにとっては、大きな試金石となるからだ。

 イベント開催にあたり、先行チケット受付をイベントオフィシャル・ウェブサイトで実施した。グラフィックデザイナー・GraphersRockがデザインしたTシャツ付きのプレミアムチケット(7000円)は、先着300名限定に対して5000名の応募があった。「One and Only」な個性を発信するアーティストのみが「unBORDE」の看板を掲げられる、という一貫したポリシーのもと、レーベル運営を行ってきたレーベルヘッドの鈴木竜馬氏は、「リスナーがレーベルのステイタスを信用してきてくれるようになった」と相好を崩す。

「レーベルロゴ、即ちunBORDEのステッカーを欲しいという人がどれだけいるのかの効果測定もしてみたかったんです。そこで、思い切って出演アーティストの発表前にチケットを発売してみたのですが、想像以上の手ごたえがありました。メジャーでやるならunBORDEでやりたいと言ってくれるアーティストも増え、レーベル設立4年目にしてようやく成果が出てきたことを実感しています」(鈴木氏/以下同)

 当初は、お目当て以外のアーティストにも関心を持ってもらいたい、という相乗効果も期待して始めたアットホームなパーティーだったが、次第に本格的なレーベル主催イベントにしたいと考えるようになった理由は2つある。1つ目は、フェス多しといえども、ここまで個性的で、かつポリシーを同じくするアーティストの集まるイベントは他にないこと、2つ目は、今のフェスの状況に一石を投じたいという思いからだ。

「フェス活況と言っても、レコードレーベルにとっては、あまり旨味のない状況になっています。だったら、自分たちでイベントを開催して、収益を出演アーティストにも還元できる自社イベントを行ったほうがいいと考えました」

 来年秋口には全国5ヶ所のZeppツアーを行い、その先のアジア展開も視野に入れているという。「ワーナー・ミュージックグループのグローバルなネットワークを活かして、次のステージにいきたいですね。きゃりーぱみゅぱみゅのワールドツアーを行ったことで、各国とのつながりもできました。なかでも台湾とのコミュニケーションは密に取れているので、日本ツアーの後には台湾開催なども構想中です」


■レーベルロゴは“信頼・安心”の証、unBORDEのこだわり

 鈴木氏にとってレーベルロゴとは“信頼・安心”の証だ。欧米の名だたるレーベル=クリエイションやアイランド、アトランティックなどや、自身が学生時代に憧れたEPIC・ソニーやスピードスターの名を挙げ、「あのマークが貼られていれば信頼できる」、そんな存在感を放つレーベルを目指しているという。しかし、unBORDEは、ノンジャンルなレーベルでもある。1つのジャンルに特化していれば統一感も図りやすいが、ソロアーティストからバンド、アイドルまで、これだけ幅広いと、レーベルカラーを維持するのは至難の業なのではないだろうか。

「レーベルカラーが薄まると、ロゴの持つパワーは弱まる。だからこそ、unBORDEのステッカーは、レーベルカラーに合った、決められたアーティストにしか渡したくないと思っています。少数精鋭でありたいので、無理に所属アーティストを増やしてレーベルを大きくしようとは考えていません」

 この1年内でサインしたのはゲスの極み乙女。とindigo la Endのみ。契約の決め手は、「社会に対してどこか斜に構えている佇まい」と「伸びしろが感じられる点」だった。unBORDEが発信する音楽は、クラス全員で聴く音楽というよりは、教室の隅で固まっている子たちが聴いているイメージ。ターゲットを見定めて丁寧に送り届け、「10戦10勝」で常に及第点を狙う、と考える鈴木氏だが、ゲスの極み乙女。のポテンシャルは、そこに留まらないと考えている。

「メジャーフィールドで戦っている以上、タームごとにブレイクスルーするアーティストは出していかなければなりません。ゲスの極み乙女。は、音楽的な才能はもちろんですが、佇まいも絵になる。とすれば、あとはプロの我々がいいジャケットやミュージックビデオを作り、スタイリングなども含めた“ビジュアル”部分にエンタテインメント性を加味して世の中に届ければ、きっとロックスターにできると思いました」

 今後は、アーティスト契約もマーチャンダイジングやライブを含めて包括的に行っていく考えだ。「アーティストの育成という意味で、共存共栄を考えていきたいのです」。「unBORDE」はネット活用にいち早く取り組むなど、先鋭的なイメージを持つ一方で、レコードレーベルとしての伝統も重んじるユニークさを持っている。来年実施するツアーも含めて、同レーベルの動向が周囲にどんな影響を及ぼしていくのか、興味深い。


(ORIGINAL CONFIDENCE 14年10月27日号掲載)


きゃりーぱみゅぱみゅ、ゲスの極み乙女。ら、「unBORDE」には16組のアーティストが所属する

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