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(2014/06/09)

恋愛へのコンプレックスを歌う“今どき”草食系バンド


空想委員会/三浦隆一(委員長、Vo&G)、岡田典之(B)(左)、佐々木直也(G)(右)の3ピースバンドで、「恋愛敗者の美学」をモットーにしたギターロックが特徴的


店頭展開の模様。豊富なグッズ展開で、空想委員会ワールドを楽しく演出する

 3ピース・ロックバンド、空想委員会が6月4日、初のフルアルバム『種の起源』でデビューした。インディーズランキングは常に上位にランクイン、タワーレコードの「タワレコメン」邦楽2012年間チャートで1位を獲得、さらに去年開催した自主企画のライブツアーは7公演すべて完売するなど、注目を集めてきた。


■「恋愛敗者」として楽曲は言葉を重視

 メンバーはボーカルとギターの三浦隆一、ベースの岡田典之、ギターの佐々木直也。シンプルなロック・サウンドに「恋愛敗者」を自任する三浦の歌詞が乗って、唯一無二の空想委員会ワールドが立ち上がる。

「音楽を作り始めた時から『敗者』というコンセプトは変わりません。高校、大学の7年、女性にはまったく受け入れてもらえませんでしたから、そのコンプレックスが酷いんです(笑)。女性は大好き、だけど怖い、そのせめぎ合い。本作発売にあたって、曲をたくさん作りましたが、まだまだネタは残っています。根が深いんだと確信しました」(三浦)

 歌詞カードを見なくても、言葉の一つひとつが伝わってくることが、空想委員会サウンドの特徴だ。「三浦さんがこんなにいい歌詞を書いているから、どうしたら聴き取りやすいか、話し合いながら音作りを進めています」(佐々木)

「言葉がより伝わることを意識して、レコーディングしているんです。収録された11曲は、どの曲も独特の世界観を持っています。もちろんサウンドも、それに合わせてこだわりを持って仕上げました」(岡田)

「カッコいい響きの日本語に憧れているんです。それと、実は英語コンプレックスもあって…(笑)。高校の時は英語が得意で、大学も英語で入学しました。それからアメリカに留学したのですが、会話になるとまったく通じないし、相手が言うことも全然分からない。本当に泣きましたよ。英語では歌わない。日本語で勝負します」(三浦)


■ティーン層を意識して敷居の低さをアピール

 魅力的な楽曲だけで、十分勝負できるバンドだ。それでも「委員会」と名乗るだけあって、学校の委員会活動をイメージしたホームページで、親しみやすさを演出するほか、SNSをフル活用してきめ細かく情報を発信するなど、敷居を低くするための努力を怠らない。

「メインはもちろん音楽です。でも聴いてもらうために、まずは僕たちに興味を持ってほしい。実は、面白がっていろいろやってみるのも楽しくて好きなんです」(三浦)

 比較的ティーン層のファンが多いということもあり、本作は「通常盤」に加え、「お試し価格盤」を用意。空想委員会のホームページには、「ライブハウスへの行き方」「会場でのマナー」といったコーナーも展開する。

「僕らの音楽が好きでも、ライブハウスに行ったことがないというファンが多いんです。そこで、好きなバンドが行き方を教えてくれたら、きっと喜んでくれるでしょう」(三浦)

「ライブハウスに暗い、怖いというイメージを持っている人も多い。親は、そんな場所に子供を行かせるのは心配ですよね。そんな不安も解消してほしいです」(岡田)

 あうんの呼吸でそれぞれの発言をフォローする3人だけに、音楽的嗜好も似通っているのかといえば、そうではないのが面白いところだ。

「三浦さんはNUMBER GIRLが好きだし、岡田くんはくるり、僕はB’zのファンなんです(笑)。そんな3人が集まると、空想委員会になるというのが面白いんです」(佐々木)

「その感覚が共有できるのは、ある意味、奇跡的。すり合わせたわけではありませんが、「言葉を立たせよう」と意見が一致しているから、うまく絡み合うのでしょう」(岡田)

 本作リリースにあたり、5月31日に『MUSIC FAIR』(CX系)に出演したほか、『JAPAN COUNTDOWN』(TX系)と『CDTV』(TBS系)のWタイアップが決定するなど、露出の場が広がっている。夏フェス出演も予定しており、武道館ライブという夢が実現する日も近そうだ。
(ORIGINAL CONFIDENCE 14年6月9日号掲載)


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