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(2014/05/05)

ダーティ・ループス仕掛け人に聞く スウェーデン音楽と日本


5/5付のオリコンアルバムランキングで10位にランクインしたダーティ・ループス

スウェーデン出身の作曲家 アンドレアス・カールソン氏

 スウェーデン出身のアンドレアス・カールソン氏は、90年代に一世を風靡した同国のシェイロン・スタジオで、売れっ子プロデューサーのマックス・マーティンやデニス・ポップと働き、独立後は、セリーヌ・ディオン、ケイティ・ペリーらの作品で実績を上げてきた。また、Sexy Zoneなど日本のアーティストへも数多くの楽曲を提供。そんなヒットメーカーがマネジメントした話題の新人、ダーティ・ループスのデビュー作『ダーティ・ループス』が5/5付オリコンアルバムランキングで10位にランクインした。全員がスウェーデン王立音楽アカデミーに学んだ実力派バンドで、彼にとって初のマネジメントとなる。

「彼らとの出会いが始まりだった。動画で観て成功の可能性を大いに感じたので、ダメなマネジメントに引っかかってほしくなかった。『スウェディッシュ・アイドル』の番組収録を中断して彼らに会いに行った」

 かなりの惚れ込みようだが、バンドにとっては著名プロデューサーからの熱烈なラブコールは予想外のことだったという。アンドレアス氏は、彼らの音楽のどこに惚れたのか。 「こういうトリオの演奏を聴いたことがなかったので、新鮮だったし、僕の愛する音楽的な要素のすべてが時計の歯車のように噛み合って、素晴らしいと思った。加えてマーケット的にノイジーなデジタル・サウンドから、楽器による本物の音楽へと移行しつつある時期で、タイミングとしてもチャンスと思い、デイヴィッド・フォスターに紹介したんだ」

 それは世界での成功を視野に入れてのことだが、実はデイヴィッド氏もアンドレアス氏も、エグゼクティブ・プロデューサーの肩書でアドバイザーに徹して、アルバム制作はバンドに任せた。そのため出会いからデビューまで3年の月日が費やされてしまったが、それは仕方のなかったことだとアンドレアス氏は言う。 「テクニックや作曲能力を考えると、彼ら以上にプロデュースできる人はいないはず。第三者が手がけていたら、ここまで独自性を打ち出せた作品にはならなかっただろう」

 1曲に様々な物語が凝縮された多彩な展開がある一方で、流行の最先端を追求する過激なアレンジはなく、あくまでも音楽はポップ。しかも弾む楽しさの中に哀愁が見え隠れするスウェーデン音楽の絶妙なバランスは、日本人の感性とも相性がよさそうだ。 「僕はJ-POPが好きで、今までいろいろ関わってきたが、彼らと日本の音楽には共通点が多い。コード数の多さ、変化に富んだ曲の展開などが似ていると思うんだ。競争の厳しいアメリカより、音楽に共通点を見出せる日本でまず実績を作るべきだと思った」

 こうしてデビュー作は、世界に先駆けて、日本で先行発売された。では今後、バンドをどのように育てていくのか。 「自分達の音楽ブランドを確立させることが重要だろう。そのなかでバンドのビジョンや夢を伝えながら、ファンやオーディエンスと息の長い関係を築いていくのが理想だと思う。精神的にはいつも謙虚であるべきだし、自分達に正直であってもらいたいと彼らにはいつも話している」

 これはアンドレアス氏自身が実践してきたことだろうが、長年スウェーデン人の立場でアメリカ音楽界を見てきた客観的な視点と経験を、ダーティ・ループスの世界進出に生かし、どのようなプロセスで成功を手にしていくのか。注目していきたい。


Profile/アンドレアス・カールソン
スウェーデン出身の作曲家。“伝説のスタジオ”として知られるシェイロン・スタジオの中心メンバーで、バックストリート・ボーイズ「I Want It That Way」をはじめ、ブリトニー・スピアーズ、ボン・ジョヴィ、ケイティ・ペリーらに楽曲を提供する。また、米人気オーディション番組『アメリカン・アイドル』の審査員を務めるほか、スウェーデンで音楽学校を経営するなど幅広く活躍する
(ORIGINAL CONFIDENCE 14年5月5日号掲載)


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