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(2014/04/21)

「alive」から探るクラウドファンディングのコツ


外アーティストの来日公演をクラウドファンディングによるチケットの予約販売という手法で実現する「alive」


「alive」で目標100人に対して162人から支持を集め来日を果たしたオーストラリア出身のサン・シスコ (C)Masumi Kojima

 昨年10月よりサービスを開始した『alive』は、海外アーティストの来日公演をクラウドファンディングによるチケットの予約販売という手法で実現する。ファンが予約したチケットが規定枚数に達しなかった場合、公演は見送られる。

 この仕組みの大きな利点は、一般的な知名度などの漠然としたイメージに左右されず、今現在どれだけのファンがいるのかをデータマイニングによって確実に数値化=可視化できること。アーティスト招聘にともなうビジネス上のリスクをかなり回避できることになる。いわば海外アーティストと国内ファンの間をつなぐマッチングサービスとも呼べるシステムだ。母国での華々しい実績や話題をフックにした来日公演だけでなく、音楽の力そのものでコアなファン層へリーチできているアーティストを招聘する試みといえる。実際、サービスイン以来、すべてのプロジェクトを成立させ、特に国内盤(ソニーミュージック)デビューと重なったサン・シスコ来日では追加公演も開催、2 デイズでのべ450人以上を動員した。成功の背景にはどんなポイントがあるのか。

「マイナー、無名とされるアーティストでも、どこかに熱烈な“濃い”ファンは存在します。まずはSNS上の膨大な情報を解析することで、それを捉えることができるはずだという仮説がありました。予想を上回る反応で、仮説をある程度まで実証できたと自負しています。つまり、SNS上のデータに基づいたアーティスト選定が成功のポイントのひとつ。正確な分析ができれば、プロジェクトの成否を分けることになるSNSでの伝播力の高さも同時に確保できることになります。また、サン・シスコの例のように、アーティストの旬を逃さず、タイムリーな動きを演出できることもポイントでしょう」とサービスを手がけるユーノ・グループ合同会社の藤木穣副社長。

「aliveで実現したライブでは、ファンの熱量が非常に高い。マニアックな種類の音楽であっても、心からそのアーティストが好きだという方が多く、結果としてバンド側もとても満足できる場になっているように感じます。ライブでの客層をふまえると、特に20代の純粋な音楽ファンと相性が良いという傾向を示しているのかもしれません」とサム・モクターリ社長も分析する。

 今後はサイト上で来日してほしい対象をリクエストできる「Who’s Next」機能から選ばれたプロジェクトが本格的にラインナップされていく予定だ。リクエストの多寡に加え、SNS上のログ解析も組み合わせアーティストを選定する。さらに国内アーティストによるフロントアクトも要注目で、メジャーやインディー問わず、事務局宛に直接要望を寄せるユーザーが想像以上に多かったという。

 年内中に500人〜1000人規模の公演を予定しているほか、今後は国内アーティストの海外発信も視野に入れており、一般登録ユーザーによるリクエスト制度とクラウドファンディング、SNS による情報拡散との親和性がいっそう試されることになる。alive の取り組みにますます注目したい。
(ORIGINAL CONFIDENCE 14年4月21日号掲載)


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