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(2014/02/03)

「第56回グラミー賞」授賞作の傾向は「メロディー」「生音」を兼ね備えたEDM進化系


史上最年少で「最優秀楽曲賞」を受賞したロード。2月19日にはアルバム『ピュア・ヒロイン』日本盤が発売

 第56回グラミー賞授賞式が1月27日(日本時間)に開催された。ダフト・パンクが「最優秀レコード」「最優秀アルバム」など5部門で受賞。また、弱冠17歳の新人、ロードが史上最年少で「最優秀楽曲賞」を受賞しするなど、主要部門はダフト・パンク、ロード、そしてマックルモア&ライアン・ルイスの3組が制覇するような結果となった。

 第51回でもダンスの2部門で受賞歴があるダフト・パンクは、今回はアルバム『ランダム・アクセス・メモリーズ』とシングル「ゲット・ラッキー」が高評価を受けての受賞。「ゲット・ラッキー」は授賞式でパフォーマンスが披露され、制作に参加したファレル・ウィリアムスと元シックのナイル・ロジャースに加え、スティーヴィー・ワンダーも参加しての演奏となった。しかもシックの「おしゃれフリーク」とスティーヴィーの「アナザー・スター」という70年代ソウルの名曲がメドレーされる、豪華競演で会場を沸かせた。そのつなぎ役を担ったのがフランス人のダフト・パンクという構図も興味深い共演となった。

 ニュージーランド出身のロードは17歳の新人女性シンガー・ソングライターで、年間最優秀楽曲賞に選ばれた「ロイヤルズ」は史上最年少での受賞。若さに似合わぬ心情を鋭く描き出す歌詞とそれを情感豊かに唄うボーカルが魅力だ。昨年秋に世界発売されたデビュー・アルバム『ピュア・ヒロイン』はすでに海外ではヒットし始めており、日本のユニバーサルミュージックはこの作品を万全の体制で国内へ送り出すべく、日本盤のリリースを2月19日に設定。オリジナルのシックなジャケットから日本のみデザインを変更した。今回のグラミー受賞によって最高の流れが作られたといえるだろう。ヒップホップ・デュオのマックルモア&ライアン・ルイスもアルバムを1 枚しか出していないが、受賞を機に認知が進むはず。3月には初の日本公演が予定されており、盛り上がりが期待される。

 この顔ぶれから読み取れるのは、サウンド的にエレクトロニクスと生音が効果的に混ぜ合わされていること、人気曲のメロディーがまろやかであることの2点。そこには、現在のアメリカではEDM系(最優秀ダンス・レコーディング賞をゼッドが受賞)と歌もののアコースティック・サウンドが強く支持されている状況が浮び上がる。今年の授賞作品は、そうした「メロディー」や「生音」を兼ね備えたEDM系に傾いたとも言える。

 そうした趨勢もあり、受賞作品全体では、ロック勢の印象がやや弱い結果にもなった。ポール・マッカートニーとリンゴ・スター、ロビン・シックとシカゴ、メタリカ、ナイン・インチ・ネイルズ+クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジなどのパフォーマンスにはその均衡を整える意味もあったはずだ。もっとも、そのおかげで「ロックはもはや大人の音楽」という印象も強めた今年のグラミーだった。

 毎回いろんな見方や意見が飛び交うグラミーだが、この結果が次のシーンに与える影響力は依然として少なくない。まずはロードの作品が、今後日本の音楽シーンでどう受け止められるのか、注目したい。
(ORIGINAL CONFIDENCE 14年2月3日号掲載)


『第56回グラミー賞』受賞アーティストの主な関連作品の売上動向
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