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(2013/12/23)

日本語の美しさを再発見させたクリス・ハートのヒット


『第64回NHK紅白歌合戦』に出場するクリス・ハート

 日本を愛する外国人たちが日本の歌を歌って競い合うNTV系『のどじまん ザ!ワールド』12年3月放送分に出演し、優勝したクリス・ハートが今年5月、木山裕策のヒット曲をカバーしたシングル「home」でデビューした。続いて6月5日にリリースしたアルバム『Heart Song』は6/17付3位に初登場。以降15週連続でTOP20入りし、12/9付まですべてTOP50入りして、12/16付現在での累積売上を17.9万枚としている。

 米サンフランシスコ生まれながら、日本への思いが募り、日本でのホームステイや大学での日本語の専攻を経て、東京に移住。両親ともにミュージシャンで、幼い頃からクラシック教育を受けたクリスは、移住後、愛するJ-POPを歌う映像を次々にYouTubeにアップし、これがNTVスタッフの目に留まって、前述の番組出演へとつながっている。たまたま同番組を観たことで、クリスにコンタクトをとり、デビューに導いたJeff Miyahara氏がプロデュースしたデビューアルバムに収録されているのは、「home」をはじめとするJ-POPのカバートラックばかりだ。

「彼は歌う歌詞の単語一つひとつを改めて辞書などで調べます。例えば、「勇気」という言葉を読んだ時、日本人なら一つの漠然としたイメージしか持たないと思いますが、クリスの場合は、調べて頭の中で咀嚼する分だけ、様々なニュアンスの「勇気」の中から、そのフレーズに相応しい「勇気」をイメージし、そのイメージに相応しい声音、声量、ブレスの置き方などを選択しています。様々なカバー作品がリリースされている中、この作品はそういった点で、表現される言葉の重みが違う。日本語は素晴らしい、美しいということを再表現することが、このアルバムの一つのコンセプトでした」(UM社ユニバーサルシグマ・江口規夫氏/以下同)

 この歌の力そのものを伝えるべく、フリーライブと購入者向けの握手会もしくはサイン会を組み合わせたイベントをきめ細かく実施し、ライブイベントへの出演も積極的に行ってきた。日本人のような慎ましやかなキャラクターの持ち主でもあり、それを伝えるべく、テレビの情報番組などへの出演も重ねている。

 UM社では当初、ファンのコア層を30代から40代と想定していたが、前述の通りの「歌詞の良さを改めて伝えられる」という魅力が訴求してか、40代以上の比較的高い年齢層からの反応が強かったため、AMを中心とするラジオへも積極的に出演。前述のテレビも含め、でき得る限り、歌唱収録を伴う出演を重ねてきた。

 9月の同アルバムSpecial Editionや、松田聖子とのデュエットが大きな話題となった10月のシングル「夢がさめて」のリリースをはさみ、これらライブ関連と媒体露出とを間断なく継続させ続けてきたことが、前述の通りのアルバムのロングセラー化につながり、『紅白』への初出場にもつながった。

「カバー作という、言わば企画物でスタートしたわけですが、オリジナル曲で松田聖子さんとご一緒させていただいたシングルに加え、来年2月、3月には、これもオリジナル曲によるシングル、アルバムをリリースします。企画ありきのアーティストから純然たるアーティストに変わる状況を、まさに今、とても順調なかたちで作ることができています」

『紅白』後にリリースされる作品がどのような動向を示すのか、非常に楽しみだ。

※累積データはすべて、13年12/16付
(ORIGINAL CONFIDENCE 13年12月23日号掲載)



「home」及び『Heart Song』のランキング推移
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