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(2013/08/05)

小泉孝太郎が好演、TBS『名もなき毒』抜擢の理由


宮部みゆき原作のミステリードラマ『名もなき毒』(TBS系月曜20時放送)。主役の小泉孝太郎が好演をみせている

 宮部みゆきの人気作「杉村三郎シリーズ」をドラマ化した『名もなき毒』。TBSドラマでは初主演となる小泉孝太郎の演技・存在感も好評を得て、7月8日の第1回放送では視聴率13.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と上々のスタートを切った。今春から「月曜ミステリーシアター」としてリニューアルした枠で、新キャラクター「杉村三郎」の定着を狙う。


■十数年ぶり、平日20時台で連続モノのドラマにチャレンジ

 TBS系月曜20時枠でスタートした『名もなき毒』。ベストセラー作家、宮部みゆきの人気作「杉村三郎シリーズ」から『誰かSomebody』、『名もなき毒』をドラマ化したもので、主演に小泉孝太郎を起用したことも話題となった。この抜擢について、TBSテレビ経営企画室 兼 編成局 編成部 担当局次長 橋本孝氏は「宮部みゆきさんからの推薦もあり、決定しましたが、実際に撮影に入った今では、杉村役は小泉さん以外、考えられないですね。この主人公は謎解きをしませんし、積極的に誰かを救うわけでもありません。いわゆる、巻き込まれるタイプの主人公です。でも、名探偵モノでは見られない、人間的な魅力に溢れている。小泉さんの持つ透明感がこの役にぴたりとハマり、不思議な存在感を放っています」と太鼓判を押す。

 実は、この枠は「水戸黄門」から40年近く、1話完結モノが続いていた。今春からは「月曜ミステリーシアター」としてリニューアルしたが、第1作目となった前作『確証〜警視庁捜査3課』も同様だった。

「平日20時台で連続モノのドラマを放送するのは十数年ぶりだと思います。そもそも20 時台はドラマ自体も少なく、視聴者層も固定されてきてしまっている印象がありました。今回、連続モノにチャレンジしたのには、新鮮さをアピールすることで、新たな視聴者を獲得したい、という思いもあります」(橋本氏/以下同)

 ヒロイン役は、深田恭子と真矢みきの2人。全11話で2つのストーリーが描かれ、5話目までを深田が、6〜11話では真矢がヒロイン役を務める点もこのドラマの特徴となる。

「国仲涼子さん、室井滋さんといったメインキャラクターに馴染みが出た頃に新しい事件が起き、新たなヒロインが登場する。1話完結モノでは描ききれない深みのあるストーリーを追及しつつ、本作のテーマでもある、人間が持っている“毒”を描くという点では、2つの異なる毒をテーマにすることで物語の広がりも生まれます。連続ドラマでヒロインのリレーは珍しいですが、新たなドラマ制作のスキームとして定着する可能性もあると思います」


■主題歌が流れるとワクワクする。それも連続ドラマの醍醐味

 主題歌には昨年デビューしたばかりの新人シンガー・ソングライターの近藤晃央を起用した。

「近藤さんの歌は、主人公の心情に寄り添う優しさがあります。ハッピーエンドではなく、見た人に苦い思いを感じさせる本作の終わりに、“希望”を与えてくれています。昔のドラマでは主題歌が流れ始めるとワクワクしたものです。ある意味、主題歌も連続ドラマの醍醐味のひとつだと思っています。本作のような重いストーリーにこそ、近藤さんの瑞々しい歌声がピッタリだと考えました」

 また、こうした若手アーティストの起用には、若年層へ訴求したいという思いもある。橋本氏は「そもそもこの枠は「水戸黄門」以来の固定の視聴者以外には、連続ドラマ枠という認知も低くなっている」と話す。

「ただ、この枠はCMに入っても分刻みの視聴率がほとんど下がらないという特徴もあります。最初から最後までじっくり見てもらえますので、主人公・杉村三郎のキャラクターを丁寧に伝えていきたいです」

 橋本氏はTBS入社当初から8年間は『風雲!たけし城』や『さんまのスーパーからくりTV』などのバラエティを担当し、その後、ドラマに移り、ドリマックス・テレビジョンが立ち上がるのと同時に、同社へ出向。役所広司主演のコメディ『東芝日曜劇場 オトナの男』(97年)で初プロデュースを務めた。「次が見たくなるような連続ドラマを作りたい。それが目標です」と橋本氏は力を込める。小泉という絶妙なキャスティングによって、早くも杉村三郎は幅広い世代に愛され始めている。さらに、宮部は同シリーズの続編を執筆中。原作に続き、ドラマ版も人気シリーズとして定着していく可能性は高い。
(ORIGINAL CONFIDENCE 13年7月29日号掲載)


『名もなき毒』初回放送満足度調査では、「主演」の項目がずば抜けて高い(13年7月29日号より)
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