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(2013/07/29)

新時代の「ソロアイドル」ファンのつくりかた


13年7月にデビューした上野優華は、キングレコードの「Dream Vocal Audition」で「ヤングマガジン賞」を獲得した


13年8月にメジャーデビューする“地下アイドルの星”小桃音まい

 AKB48の登場以降、大人数のアイドルグループが隆盛を極めてきたが、数が増え、王道からサブカル的なもの、地方アイドルまで、様々なアイドルが登場したことにより、シーンは多様化。13年に入ってからは「ソロ」アイドルの活躍も目立っており、今後は「少人数」にも注目したいところだ。


■グループ全盛のなか相次ぐソロデビュー

 ここ1年ほど、ソロアイドルのデビューが相次いでいる。グループからのソロデビューが圧倒的に多いが、今夏はグループではなくソロとして活動をスタートするアイドルのデビューも控えている。

 00年代前半のアイドルシーンを見ると、モーニング娘。のブレイクを経て、01年に同じハロー!プロジェクトから松浦亜弥がデビュー。さらにモーニング娘。のエース格の後藤真希や、松浦に続き藤本美貴もデビューしたことで、ソロアイドルの活動も活気づいたが、00年代も半ばに差し掛かると、自ら詞を綴り、若者から共感を得るシンガー・ソングライターが増えたこともあって、アイドルシーン自体が下火になった。

 再びアイドルが脚光を浴びるようになったのは09年頃、AKB48がブレイクしてからだ。これにより、大人数グループの活躍が勢いを増しただけでなく、モーニング娘。をはじめとするハロー!プロジェクトのグループやももいろクローバーZなど、中堅から新人、地方アイドルまで加わり、「アイドル戦国時代」へと突入した。

 80年代の頃のように、アイドルがメディアの向こうにいる手の届かない存在だった時代と違い、現在は“会える”ことが大前提で、握手会や精力的なイベント活動など、直接交流することでファンを増やしていく手法がメインとなっている。さらにPASSPO☆のようにファンの意見が活動に反映されるなど、ファンが育成に参加できるシステムを持つアイドルも登場。与えられるのではなく、その成長に関与できるという構図は、同じアイドルでも80年代のそれとは様相を違えている。

 また、限られた一定の層に留まっていたファン層も、アイドルグループ隆盛により拡大している。アイドルソングを聴き、コンサートや握手会に訪れるファンは子供から年配まで、男女問わず幅広い層に広がった。「バンド好き」「ヒップホップ好き」などと同じように、「アイドルが好き」と公言するリスナーも増えた。だからこそ、ソロアイドルについても幅広い層を巻き込んでのトレンドが作りやすくなっている状況といえる。

 ただ、“交流”することでファンを増やし、パッケージのセールスへとつなげることが主流となっている現在のアイドルシーンにおいては、ソロは圧倒的にグループより不利な状況にあることは言うまでもない。では、ソロアイドルにチャンスがあるとすれば、どういった要素が必要となってくるのだろう。


■オリジナルの個性を打ち出す新たなアプローチ

 8月にビクターエンタテインメントよりメジャーデビューする“地下アイドルの星”小桃音(ことね)まいは、年間300本にも及ぶライブ活動を行う傍ら、ブログからプライベートに至るまで、徹底した「理想のアイドル像」を作り上げている。ライブでファンと触れ合うことでその数を増やす今どきの手法は踏襲しつつも、徹底的にアイドルとしての世界観を作り上げることで、リリースごとにセールスも伸ばしている。

 さらに7月にキングレコードよりデビューした上野優華は、同社の「Dream Vocal Audition」で「ヤングマガジン賞」を獲得したこともあり、いきなり映画の主演に抜擢され、デビュー間もないにもかかわらずグラビアなどの活動を展開中だ。手法としては、王道のアイドル路線も踏襲したかたちだが、15歳ならではのピュアで透明感のあるイメージ戦略も奏功し、話題を集めている。彼女たちのような、何かひとつ際立った個性、キャラクター等のイメージ作りは重要といえるだろう。

 そういった意味では、アイドルではないものの、きゃりーぱみゅぱみゅのブレイクも参考にしたい。“Kawaii”“Harajuku”に代表されるファッションと中田ヤスタカプロデュース楽曲によりアーティスト性を強く打ち出しているが、現在のポップアイコンといえる象徴的存在であり、アイドルの進化形とも言える。聴けば聴くほどクセになる楽曲を次々と発表し、ビジュアルも含めて独自の世界観をアピールし、最新アルバムは初動で10万超え。そのキャラクターは比較対象がいないほど個性が際立っている。

 グループに負けないブームを起こすには、彼女のように定型に囚われず今の若者のニーズにも応えられる、既視感のない個性も必要だろう。強いキャラクターと緻密なプロデュース戦略。さらに、原点とも言うべき完璧なアイドルを演じられる、エンターテイナーとしての素養も重要だ。アイドルとしての原点と、最先端のトレンドをいかに先取りするか。その両輪が、これからのソロアイドル市場を開拓するカギとなりそうだ。
(ORIGINAL CONFIDENCE 13年7月29日号掲載)


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