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(2013/07/08)

TV局、リアルタイム視聴獲得への新チャレンジ


ドラマとイベント『リアル脱出ゲーム- 東京爆弾包囲網からの脱出-』(7月13日〜9月1日、赤坂サカス内・赤坂ギャラリーにて)を連動させる初の試み


『リアル脱出ゲームTV』特設サイトのトップ

 リアルタイム視聴の獲得は地上波各局の課題のひとつとなっている。TBSでは、本年1月と4月に、『リアル脱出ゲームTV』というインターネットをドラマと連動させたスペシャル番組を放送した。約70万人がドラマを視聴しながら、同日にゲームに参加するなど、一定の成果を挙げることに成功している。


■ポイントはいかにして没入感を演出できるか

 一昨年の地上波デジタル放送への完全移行と、それに伴う録画機の普及などから増加する録画視聴への対策として、地上波各局は、リアルタイム視聴に繋げる試みを行っている。例えば、TBSで本年1月1日と4月5日に放送した『リアル脱出ゲームTV』ではドラマ+謎解きと、インターネットを連動させることで、リアルタイム視聴を獲得するのに効果を上げた。元日に放送された第1回放送では約30万人の視聴者が、インターネット上の謎解きに参加した。

『リアル脱出ゲーム』は一昨年あたりから注目されるようになった、ある空間に閉じ込められたユーザーが、謎を解きながら、脱出を目指すゲーム。野球場や遊園地、ライブハウス等、様々な場所で開催され、多くのファンを獲得している。今回、このゲームをドラマ化するにあたり、こだわったのは「没入感」だったと、海本泰チーフプロデューサーは説明する。

「『リアル脱出ゲーム』をヒットさせ、このドラマ版でも謎を制作してくださっているSCRAPの加藤隆生さんもよく話していますが、このゲームがユーザーを魅了する要因には“没入感”があります。まるでTVゲームの世界に入ったかのような感覚をリアルで体感できる。つまり、ドラマの世界に参加しているような感覚をいかに感じてもらえるものにするか、そこに徹底的にこだわりました」

 SCRAPの全面協力により、謎のクオリティは確保されており、海本氏は「とにかくドラマを面白くすることを追求しました」と話す。ゲームに参加せず、ただドラマを見るだけでも楽しめる“サスペンスコメディ”を目指したという。


■遊び方や楽しみ方は自由、システムは限りなくシンプルに

 一方で、インターネット上の特設サイトで謎解きができるようにしたことも、没入感を与えるという点では大きな意味を持っている。 「ドラマで起きていることとまったく同じことが、同時に自分も体験できるという点のみをシンプルに追及しました。ゲーム性を高めるために、他の視聴者の存在が感じられるように、謎が解けた人をリアルタイムでTV画面にも表示するようにした以外は、SNS的な機能も設けず、“自由に使ってください”という発想でサイトを構築しました」(東京放送ホールディングス 次世代ビジネス企画室プロデューサー 中島啓介氏)

 それが奏功し、視聴者が自発的にLINEやFacebook、2ちゃんねるなど様々な場所でコミュニティを作り、チームで謎解きに挑むケースも見られたという。中島氏はそうした視聴者の動向を目の当たりにし、「“エキサイトシェア”とも呼べる熱量を生むことができた」と手応えを語る。問題の難易度が上がっていくと、ドラマの内容や演出も複雑化してしまいそうだが、その点も「シンプルに心の揺れを描くこと」に努めたと海本氏は説明する。“エキサイトシェア”を創出し、リアルタイム視聴を促すことに成功した同番組は「次世代の“TV番組”のスキームの一つを提案できたのではないか」と海本氏と中島氏は力を込める。

 8月14日には第3回の放送を予定しており、次回はプライム帯(21:25〜)での全国放送になるという。さらに、赤坂サカスではドラマと連動した内容で、謎解きの続きにチャレンジできるイベント企画も7月13日〜9月1日の期間で開催する。次回放送ではどのような視聴者の行動が見られるのか、そちらも注目される。
(ORIGINAL CONFIDENCE 13年7月8日号掲載)


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