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(2013/04/01)

宝塚歌劇団、自主興行で目指す国際化 「文化交流」から「ビジネス」へ



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 2014年、創立100周年を迎える宝塚歌劇団。本年4月6日から、次の100年へ向けた一歩として台湾興行を実施する。宝塚歌劇団の海外公演は戦前から今日まで繰り返し行われてきたが、今回のような自主興行は実は初の試みとなる。これまで以上にプロモーションにも力を注いだという台湾興行を入口に同劇団が目指す未来像を聞いた。

■現地の認知度の向上を目標にプロモーションを展開
 宝塚歌劇団が4 月6日〜14日の期間で、台湾公演を開催する。同歌劇団は戦前からアメリカ公演やヨーロッパ公演等を行っており、こうした海外公演自体は珍しくない。ただし、この公演が注目に値するのは、これまでは政府より招へいを受けて、現地との「文化交流」の一環として公演を行っていたことが多かったのに対し、今回は会場の選別から現地プロモーターとの交渉、さらに宣伝からチケット販売に至るまで、同公演に関わる実務が宝塚歌劇団の主導によって行われる点だ。
「今回も日本・台湾の両政府からの要請を受けた取り組みでもあり、「国家間親善」、「文化交流」というこれまでの枠組みとは基本的に同じです。ただ、興行は自主興行というスキームで実施することになりました。我々としては今回の公演は、今後の“国際化”を考えていくうえでのノウハウや課題を得る良い機会になると考えています」と担当者は語る。

 公演の約半年前に当たる昨年10月30日に現地で制作発表を開催し、歌やショートパフォーマンスを披露。また、演目も発表し、内容の詳しい解説も行った。さらに11月初頭からは現地でTVCM を打ち、同月5日に前売りを発売。その結果、当日はチケットを扱う会社の前に行列ができるほどの評判となり、3月15日時点でほぼ完売となった。

「現地の日系企業や日本人会の皆様のご協力も大きかったですね。当初は宝塚歌劇団の認知度が低いことを懸念していましたが、皆さんに民間のアンバサダーとして認知度の向上に関してご支援をいただきました。特に現地の若年層には認知度が低く、今後さらに老若男女すべての方に楽しんでいただく、という目標のために、継続的なアプローチが必要だと感じています。そこで、チケットはほぼ完売しましたが、街頭ポスターやフラッグ等の宣伝施策は継続しています」

■現地でコアファン獲得 日本の劇場へ呼び込む
 当日の演目は3つ。オープニングではオーケストラで和物ショーを。続いてミュージカルは台湾人ならほとんど知っているという義賊を主人公にした作品を上演。グランド・レビューでは宝塚の魅力が詰まった美しくゴージャスなショーを披露する。

「宝塚は設立当初から、「清く正しく美しく」をモットーにしてきました。今回は将来の海外展開の可能性も探っていますが、それによって宝塚歌劇団に何か変化があるわけではありません。これからも老若男女が楽しめる「作品力」と、継続的に才能が集まる「生徒力」、そしてその魅力を多くの人へ伝える「営業力」という“3 つの力”を伸ばしていくことで成長していきたいと思います。加えて、“国際化”を目指していく上では、より広い視点で考えていくことが求められていると感じています」

 例えば、台湾公演を“宣伝キャラバン”と捉え、現地のファンを日本の宝塚大劇場や東京宝塚劇場への呼び込みにつなげていきたいと村川氏は話す。また、コアファン獲得のためには公演後に、DVDや書籍、関連グッズを継続して発売していくなど、現地での興味関心を持続させる展開も、今後の宿題の一つに挙げた。

 宝塚歌劇団は年間約900回の公演で225万人強を動員しており、来年で創立100周年を迎える長い歴史を持ちながら今も変わらぬ人気を誇る。

 今回の公演で目指すのはあくまでも海外進出ではなく国際化。この姿勢の違いこそが、現地のファンを日本国内に呼び込むという発想を生む。次の100年へ向けて、宝塚歌劇団がどう発展していくか、国内外での今後の動きが注目される。

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