ヒットがみえるエンタメマーケット情報サイト

  • ORICON BiZ onlineのご案内
  • お問い合わせ
  • サイトマップ

特集記事一覧 > ヒット検証

(2013/04/01)

K-POP市場の行方を占う試金石〜東方神起、T-ARA新作が初動前作超え


3月6日に発売された東方神起のオリジナルアルバム『TIME』


東方神起『TIME』、『TONE』購入意向比較

 国内K-POP市場の動向を占う上で、興味深い2タイトルが3月に発売された。東方神起のアルバム『TIME』とT-ARAのシングル「バニスタ!」の2作だ。メディア露出が少ない中にあって、前作を大幅に上回る初動売上を記録した背景を探る。


■ネットプロモーションに特化 グレー層にも訴求する取り組み

 3月6日に発売された東方神起のオリジナルアルバム『TIME』は、1年半前の前作『TONE』の初動売上を約4万枚上回る24.3万枚で、3/18付アルバムランキングで1位になった。2作を比較すると、『TIME』2週目1.8万枚、3週目0.7万枚(累積売上26.9万枚)、『TONE』2週目3.2万枚、3週目2.4万枚(累積売上26.0万枚)となっている。前作『TONE』は、再稼働後1 作目のオリジナル作ということで、発売時は様子見で後に購入した層が、今作では1 週目に「購入」したと見えなくもないが、それでも現時点で約1万枚上回っており、今後、『TONE』の累積33.7万枚をいつ上回ることになるのか、注目が集まっている。

 メンバー2人が韓国でそれぞれドラマに出演しており、今回の発売タイミングでの本人稼働が限定されることを鑑み、AVT社ではネットに特化したプロモーション展開を試みた。情報発信基地となる「『TIME』特設サイト」を2月20日にオープン。軌跡が分かる映像や、発売までのカウントダウン企画、収録曲の試聴、歌詞、MVも掲載して、ファンの楽曲に対する想いが投稿できる内容とした。「ファン一人ひとりに伝道師となってもらい口コミでの拡散を狙った」とは同社池田達也氏(S.M.クリエイティヴ室宣伝販促部長)。

 このほかのユニークな施策として、『TIME』CMとの連動キャンペーン「東方神起 SCRATCH TIMEキャンペーン 〜その瞬間を捕まえろ!〜」(期間:2/26〜3/14)が挙げられる。日本テレビのソーシャルテレビ視聴プラットフォームアプリ「wiz tv」の音声認識技術を使って音声をキャッチすると、画面上にスクラッチカードが現れ、そのカードを指でこするとロンドン旅行や東方神起の非売品ポスターなどが当たる内容だ。「プッシュばかりのプロモーションではなく、ユーザーの参加したくなる気持ちを掻き立て、能動的に楽しんでもらえるような展開を心がけている」と池田氏。ユーザーが購入に至るまでに長いプロセスを要する今、その導線には仕掛けが必要であり、グレーのファン層に訴求していくためにも重要であると力説する。

 結果、本誌の期待度調査で、今作と前作の発売1週前の購入意向を比較すると、「購入する予定」層が倍以上に増え、「迷っている」層も大幅に増加している。その内訳は10代、20代男女が多い。興味を持っているこの層をいかに取り込んでいけるかが、今後、売上を伸ばす肝となりそうだ。


■全国プロモーション 密着映像が話題に

 一方、3月20日にシングル「バニスタ!」を発売したT-ARAも前作「Sexy Love(Japanese ver.)」(12年11月14日発売)の初動売上4.1万枚を大きく上回る5.7万枚で4/8付シングルランキング2位に初登場した。メディア露出が限られる中、「全国縦断」プロモーションに特化。2月20日〜3月10日にかけて各地を廻り、その密着映像を『ニコニコ動画』に毎日アップ。その成果もあり、訪れた地区の売上は前作に比べて大幅にアップ。売上上位地区は東京、南関東、中部地区は前作と変わらないが、今回プロモーションで訪れた近畿、九州地区の売上シェアが大きく上がっており、従来のメディア展開とは違った層にリーチできたと言える。

 今回の2例からも、国内のK-POP市場の広がりによる特需の時期はひと段落、今後は個別の取り組み方次第では、まだ伸びしろのある市場と見るのが適当ではないだろうか。


■関連記事
> 世界を席巻 洋楽アイドル・ムーブメントの秘密(13年3月18日号)
> K-POPファン約5000人に調査 ブームのけん引役は男女とも40代(11年11月7日号)



つづきはこちら

Go to Page Top

Go to Page Top