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(2012/02/04)

『アメトーーク!』加地Pのぶれない哲学〜テレビを元気にする個性的な番組づくり


『たくらむ技術』(著)加地倫三 新潮社


テレビ朝日編成制作局 制作1 部 加地倫三氏
Profile/1969年生まれ、神奈川県出身。92年にテレビ朝日入社後、スポーツ局に配属。その後、バラエティ番組の制作に携わる

 『ロンドンハーツ』や『アメトーーク!』などの人気バラエティ番組を担当し、テレビ朝日バラエティのけん引役ともいわれる加地倫三プロデューサー。昨年12月、ヒット番組制作のノウハウを綴った『たくらむ技術』を出版した加地氏に、番組作りに対するこだわりとテレビ界の今後の展望について聞いた。

 『ロンドンハーツ』『アメトーーク!』などの人気バラエティ番組を手がけるテレビ朝日のプロデューサー・加地倫三氏が、ヒット企画の陰にある数々の“たくらみ”と仕事術を綴った『たくらむ技術』を発売した。番組についての取材を様々なメディアから受けるうちに、その内容の面白さに出版社からオファーを受けての実現だったが、最終的に決意に至ったのは、「テレビ業界を目指す人がひとりでも増えてほしい」というテレビマンとしての願いからだった。

「小さい頃からテレビっ子で、テレビが好きでこの仕事を始めたので、僕が年をとったときに面白い番組がないと嫌だし、そのためには、こういう仕事をしたいと思う人に出てきてほしいと思ったんです」

 その姿勢は番組作りにも明確に表れている。

「自分がそうだったように、テレビ業界を目指したいと思うきっかけになるような面白い番組を作りたいと考えてきました」

 面白い番組を作る――テレビの仕事をするようになって20年、自らの経験から培ったそのための哲学は、「ぶれない気持ち」だ。

「スポーツ選手みたいなことを言うようですが、結局は“気持ち”だと思う。最近は第一目標が視聴率だと考える作り手が増えていますが、それではちっとも面白い番組にはなりません。企画というのは、作り手の〈見たい、やりたい、作りたい〉という思いやエゴがなければ思いつかないし、面白い番組を作りたいという志や熱意、やりたい気持ちを持ち続けることが必要なんです。志が高ければ高いほどいい仕事ができるでしょうし、演じるのも人ですから、その気持ちは伝わります」

 加地氏は、面白い番組を作りたいという自分の“気持ち”を出演者と通わせるために、演者となる芸人とは「まず腹を割って話せる仲になる」という。さらに、信頼を築いたうえで、自分の番組は自由に表現できる場であることをわかってもらうために、現場の空気感を大切にしている。

「100%出してもどうせ使われないと思えば、芸人たちは力を発揮してくれませんからね」


■個性的な番組が増えればテレビはもっと元気になる

 番組作りは加地氏にとって、気持ちをぶつけての真剣勝負。それだけに、テレビを観ながらSNS に書き込むといった「ながら視聴」と呼ばれる視聴スタイルについては「嫌い」と断言する。

「ながら視聴をされないように、“積極的視聴”をしてもらわないと、この番組は面白くないんだと考えています。そして、積極的視聴のために必要なのは番組の個性であって、今後も個性の強い番組を作りたい。今、さまざまな企画をそろえて、出演者も大勢いるといった総合デパートのような番組が多いですが、僕はあえて真逆の、ラーメン一品しかないような店をやりたい。ネットで噂になり、口コミで広がり、テレビはこの番組しか見ていないという人が現れるような、個性の強い番組です。そういう番組があればテレビ業界はもっと元気になると思うんですよね」

 最後に今後のテレビ業界の展望について、「ネットもあるけれど、何かを短時間に広めたり、幅広い世代の人に見せたりするのは、やっぱりテレビが一番。僕は心からテレビ好きなので、テレビの繁栄のためにまだまだ頑張りたいと思います」と、加地氏はテレビの未来を明るく展望する。


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